12月13日 土曜日    天気は晴れ

 補習校へ修繕の終わったパソコンを納入する。結局ハードディスクを交換することになってしまい、納入した後もプリンター、スキャナーなどの周辺機器のドライバーをインストールせねばならず、時間がかかる。11時近くになってからKKトラベル入りをする。カウンターへ入ったところで「タロー、タロー」とすぐに呼び出しがかかる。一体なんの相談かと思って顔を出すと、パソコンに関しての話し合いに参加しろと言うものであった。もっとも、「○○しろ」見たいな命令口調など、経営者を含めてそんな言い方はせず、非常に丁重な取り扱われ方をしているのだが、しかし、命令であることには変わりない。で、パソコンがどうしたかと言うと、社内のパソコンでアクセスを操作しているとマクロやイベントプロシジャーが機能しないのである。そこで、昨日パソコンの技術者だと言うタイ人を呼んで、見てもらったのだが埒があかない。その技術者は、アクセスのプログラムは私の日本語版の98で作成たもので、それが原因だと決め付けてきたが、私は納得できず、その場で簡単なアクセスのプログラムをタイ語OSの社内パソコンで作成して、どのようになるかを証明して見せた。そして、やはりエラーが表示されるのである。それで納得してくれるかと思ったら、OSのプログラムに問題があるから再インストールすると言う。その理由が、パソコンのOSはXPなのにアクセスはoffice2000が使われているからダメなのだと言う。そんなバカな話はないと思ったが、技術者はもう私にはわからないような説明を従業員に向かって捲くし立てる。結局、彼が帰った後で、私は経営者に対して、パソコンの初期設定であったOSをMeから、XPへバージョンアップしたのは彼であり、きっとその際にインストールのトラブルでもあったのではないかと報告しておいた。
 そうしたところ、では一体誰があの技術者を紹介したのかと言うことになり、女性従業員にクレームがついた。彼女も自分の責任にされるのが嫌なので、「タローはちゃんと動けばイイって言ったじゃないか」と私にお鉢を回そうとしてくる。まぁ、その手のことにお付き合いしていても仕方がないので「そう、仕事上に困らない程度に動いてくれれば、イイんですよ」と生返事をしてかわしてしまった。月曜日にまた技術者氏がOSの再インストールに来るそうである。どうして、チェンマイの人たちは何かと言うと再インストールをしたがるのだろうか?

 午後から北タイの日本語教師会のセミナーに参加させてもらう。補習校へ優泰の迎えがあった関係で、途中からの参加になってしまった。そのため聞きたいと思っていた発音矯正に関する発表を聞き逃してしまった。発音の問題については、私はなるべく細かなことまで注意せずに、どうせ外国人の話す日本語なのだから、多少変でも、わかりゃイイやくらいに思っているが、それでも、拗音(きゃ・きゅ・きょ)などの発音を上手く教える方法は是非とも知りたいと思っていた。うーん、残念であった。

 夕方から、私の担当するラジオ番組のファン感謝のためのパーティーに引き出される。日本流に言えば、ファン感謝パーティー以外に言葉が見当たらないが、しかし、内実は我々スタッフの「お楽しみ会」に過ぎない気がした。はしゃいでいるのはチュンポン氏などスタッフばかりで、どちらがホスト役なのかわからないくらいであった。私はあまりこの手のパーティーが好きではないが、まぁホストとしてのお勤めと思い、振り付けで歌と踊りのパフォーマンスを披露した。曲目は、、すばる、北酒場、スキヤキ(上を向いて歩こう)、ドラえもんと一体どうしてこうなるのかと思いたくなるような真似をさせられてしまったが、ファンの方には大分喜んでもらった。ラジオという媒体のため、私の顔を見る人が多く、「イメージと大きく違った」との声が盛んに聞かれた。
 6時からのパーティーは、嫌な予感もしていたが、それが的中して、タイ式のズルズルいつまでも終わりのないカラオケ大会になってしまった。私は8時半には日本風に「本日は起しいただきありがとうございます」と閉めの挨拶をして解散できるものと期待もしていたが、11時を回っても終了する気配がない。チュンポン氏などは、そろそろ帰ろうとするリスナーを「まだ早いよぉ」と引き止めたりする。結局、このズルズルのパーティーは午前様にまでもつれこんだ。タイ人たちのパーティーに招かれるときは、その辺の覚悟をしておいたほうが良い。私も明日は朝から日本語の補講もあり、その下準備もしなくてはならないからと12時には帰ろうとしたが、「なんだよぉ、明日のことなど、明日考えろよぉ」とクレームがついてしまった。「どうも明日考えていたら間に合わないぞ」と言う切迫感は彼らには持ち合わしていないようだ。
 これも損な気質だが、もうひとつ損な性分を私は持ち合わしており、実は大変な美女2人に「ファンなんです」と打ち明けられてしまった。こうなるとどのようなリアクションをしてイイのか解らなくなる。いや、別に私個人のことなどどうでもよく、たぶん「日本が好きなんだ」と同程度の意味合いなのだろうが、こういった状況になると行動は小動物並となり、如何にこの場から逃れようかと考え始める。その点、チュンポン氏は得な性分で、「あぁそうなの、僕も日本で暮らしたことあるよ」と私と彼女たちの間に強引に割り込んできた。そのおかげで、私は難なく逃げることに成功した。とにかく、この2人はリスナーではなく、隣接する11チャンネルに出演していた女優さんではないかと思うような美人であった。

朝食
ご飯と炒り卵。
昼食
モチ米と各種豚肉料理(サイウアや豚肉の揚げ物など)。
夕食
サッポロ一番醤油ラーメン。

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