昨夜エレベーターで、Iさんがチェンライからのゴルフツアーから帰ってきたのにばったり会ったのが運の尽きだった。「あのさぁ、ドア治さないと行けないよネェ」と言う。その時は「早めに治したほうがイイですよ」と他人事に答えていたが、帰宅してお母さんが言うのには、Iさんのお手伝いさんが見えて、「鍵が壊れていてIさんの家に入れないから掃除ができなかったと、Iさんに伝えておいて」と伝言を残して行ったそうである。それを私が再びIさんの部屋へ伝えに言ったところ、どう言う加減か、朝一番に私が修理することになってしまった。
そこで、今朝早く、自転車に乗って金物屋へドアノブのセットを買いに出た。金物屋は朝の早い時間からオープンしていた。チェンマイで金物屋なんかに出入りするのは、職人さんたちくらいなので、職人さん相手の商売だから、店を開けるのが早いのだろうか、、。400バーツほどで鍵つきのドアノブを一式買いこみ、Iさんの部屋へ向かう。
壊れたノブを分解して取り外し、新しいノブを取りつけるだけなのだが、メーカーが違うと規格も違うのか、シリンダーの受けの部分のサイズが合わない。新旧の部品を組み合わせながら、それでもなんとか新しいドア・ノブの取り付けに成功した。それから急いで、K.K.トラベルへ出社する。安静にしていなければならないのだが、どうしてこうも毎日頼まれ事が多いのだろうか。
K.K.トラベルも、残念ながら、もう今後のことについて考えるのは無駄と言うことを悟って、諦めてしまったら、多少だがストレスから開放されたような気がする。このストレスから開放されたのは、私だけではないようで、K.K.のスタッフたちも、私のゲーム禁止令や飲食禁止令から解かれて、社内のパソコンはゲームの順番待ちである。航空機予約端末までゲームソフトをインストールされてしまった。カウンターでのお菓子も私の目を気にすることがなくなったので、女子スタッフを中心に盛大に食べてくれている。そして後始末をしっかりしないので、常にカウンター上では蟻がウロチョロしている。モチベーションと言うものは、どこにも存在していないかのようだ。まぁ、来年にはK.K.トラベルなど無くなっているかもしれないが、まぁ、それも仕方がないだろう。
無くなっている可能性は、別の理由からも考えられる。K.K.の経営者は現在お菓子作りに夢中である。外へ遊び歩いている以外は、キッチンでお菓子を作っている。時には女子スタッフも総動員して、お菓子作りである。ひょっとして、彼女の構想の中には、「旅行代理店の次はお菓子屋」とでも考えているのだろうか。
本日は王妃誕生日、タイでは「母の日」でもある。それでからか、K.K.トラベルでは経営者が昼食をレモンツリーから出前を取ってくれると言う。スタッフたちは「あれを食べたい」「これがイイ」と喧喧諤諤であったが、結局注文された料理は、華やかな料理ではなく、北タイの家庭料理ではないかと思われる極めて地味な料理であった。私が感じるところでは、タイ人と言うのは、「普段食べている料理こそ一番美味しい料理である」と確信している節があるようだ。ある面ではこれは実に幸せなことなのだろうが、極めて味について保守的であるとも思える。
味に保守的と言うわけではないが、私は今晩も昨夜のマーボー豆腐を食べる。だれも食べないから、私が大鍋イッパイのマーボー豆腐を食べることになるのだが、実は今朝も食べたのであり、少々飽きが来ている。味は悪くないが、3回も続くとねぇ、、。あと、一食分くらい残っているから、また明日も本場のマーボー豆腐を食べることになるだろうか。
夜、優泰とチェスで対局する。過去の対戦では私が連敗している。優泰が私を負かすほどに成長していると思えばうれしいことだが、優泰ごときに負けるのも面白くなかった。しかし、今日は勝った。勝因は酒を飲んでいなかったことにあるだろう。今までは、何か飲みながらで、前半戦は調子が良いのだが、後半になると、酔いが回って、次々と駒を取られていたのである。それが、ヘルペスのおかげで酒を口にしていないので、後半戦になっても戦力を維持できた。負けた優泰は悔しそうであったので、もう一極対極したところ今度もチェックメイトで私が勝った。これで、優泰も「父の偉大さ」を理解したことだろう。
朝食 |
マーボー豆腐。 |
昼食 |
レモンツリーから出前のナマズの煮込み、挽肉の味噌スープ、ネームのヤム。 |
夕食 |
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