7月5日 月曜日    天気は晴れ、ときどき曇り

 汽車は1晩中よく揺れた。ガッタン、ゴットンとよく揺れる。保線工事区間が多いのだと思うのだが、この車両自体も相当にクタビレいる。寝台車と言ってもベッドはガタガタである。寝て疲れがとれるどころか、寝てますます疲れてしまったような気がする。特に背中が痛い。

 山の中を走り、盆地に出たところがランパーンで、そこで朝食(もう10時である)を食べようとホームに下りて弁当売りを探す。ホームのかなたでお盆をかざしながら何かを売っている売り子を見つけて、駆け寄る。果たして弁当売りであった。弁当と言っても日本の駅弁のように気が利いたものではなく、新聞紙に包んだだけの食料である。私は家族分としていくつもの包みを買った。チャーハン、バジル炒め、パッタイ、和え麺、、。これを家族の朝食にしようとしたのだが、まずお母さんが「私はこういうものは食べたくない」と拒否した。そして、それまでチャーハンを貪っていた優泰までが、「もう食べない」と言い出す始末。まったく、この親子には手が焼ける。「もっとちゃんとしたものを食べさせてよ」と言われても、困ってしまうのである。お母さんと優泰はリンゴや煎餅などを食べ始めた。

 チェンマイへは1時間以上遅れて午後1時過ぎに到着した。一応急行列車となっているが700キロほどの距離に14時間以上を要している。日本の鈍行以下ではないだろうか?駅前から乗合のピックアップトラックを雇ってアパートへ向かう。途中獣医さんのところへ立ち寄って、小鳥のピョンを引き取る。「元気にしているだろうか」と旅行中ずっと気がかりであったが、獣医さんのところへ行ったら、ピョンの元気な声が聞こえてきた。獣医さんのところでは鶏のササミをもらっていたらしい。そして、獣医さんは「この鳥はノックエーンポンと言う鳥だ」と教えてくれた。獣医さんも、鳥の種類を知らず、インターネツトで調べてくれたそうで、ネットのページもプリントしてくれた。
 後で調べてみると、ノックエーンポンとは英語名でAshy-Wood-Swallowと言い、日本語では灰色森ツバメなのだそうだ。しかし、種類から言うとツバメの仲間ではなく、スズメの仲間だと言う。

 2時過ぎになってK.K.トラベルに入って仕事を再開するが、全身の疲れが取れていない所へ持ってきて、いきなりの現場復帰は大変であった。そして、このままK.K.トラベルに勤務し続けるのは、自分にとっても、利用いただくお客様にとっても良い結果をもたらさないのではないかと言う気がしてくる。春先の決意の通り、チェンマイを引き上げるのが妥当なのだろうと言う気がしてきた。

 K.K.ではミャンマーからの出稼ぎメイドの姿が見当たらない。他のスタッフに聞いても「いなくなった」と言うだけで詳細は不明。その代わり、新しいメイドが一人入ってきていた。
 夕方、6時に停電。仕事を続けられなくなり、またやる気も無くなったので、早々に帰宅してしまう。ピョンは獣医さんのところから戻ってきたのがよほど嬉しいのか、夜遅くまでチーチーキーキーと鳴いて騒いでいた。

朝食

ランパーンの駅で買ったヤキソバ類。

昼食

インスタント・ラーメン。

夕食

コカにてタイスキ。

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