11月21日 日曜日 晴れ
昨日町田で飲んだメコンウイスキーはやはり、タイと言う雰囲気を演出するには最適の酒なのだが、飲み物としての酒としては、どうしようもないくらいの安酒であったことを再確認する朝となった。考えてみれば、このメコン・ウイスキーが美味いと感じるのは、チェンマイにあってはタイスキのコカで、炭酸とリポビタンDをミックスしてもらって飲むときぐらいであった。朝起きるのが辛い。
就職も決まったことだし、これで明日から晴れて日本へ社会復帰を果たせたことになる。約1ヶ月に及んだ、この公開日記「引き揚げ奮闘記」も、結局のところ、本人は何の奮闘努力も無しに、終幕を迎えることになった。ホームページのアクセス・カウンターも、チェンマイにいる時と同様に、1日平均200-300件くらいのアクセスのようだ。このホームページそのものについては、しばらくそのままにしておこう。過去から現在まで、閉鎖について何度も考えたが、別に急いで閉鎖しなくてはならないような事態にも至っていない。
さて、私自身の中でも、旅行業界に戻ることに対して、多少の迷いがあったのだが、考え方を整理していくうちに、「もうチェンマイ関連で悩みたくない」「再びお金で苦労したくない」などとネガティブな発想しかなかったものを、転換して、ポジティブに考えることにした。チェンマイで私が悩まされたのは、チェンマイに在住する極一部の日本人と、その人たちの間の噂話が中心であったわけで、そこから日本に戻ればもう悩む必要がなくなるのだが、あえて渦中に飛び込んでみるのも悪く無いような気がした。つまり、旅行会社に籍を置き、チェンマイを多面的に紹介しながら、チェンマイでの生活を考えている方に対しては、その生活が自立したものになれるように、支援をするようなプロジェクトを立ち上げ、成功させられれば、チェンマイの日本人の置かれている精神衛生環境改善に寄与できるのではないだろうか?大げさかもしれないが、生活を楽しむとは、自立ができていると言う事だとも思う。自立ができないので、生活そのものを楽しめず、他人の噂話をするようになってしまうのではないだろうか。私の出身大学の見学の理念が「自助協力」であった。まさしく、この理念を普及させる仕事にもなりそうだ。新しい仕事にチャレンジしてみたいと、未経験の業界を考えたりしたが、この考えから、チャレンジするには、旅行業界にあっても、エベレスト級の巨大な対象があったことに気がついた。
午後からお母さんの自転車を買いに出かける。隣町にある大型ホームセンターには大きな自転車売り場があり、そこで気に入った自転車を探すことにした。はじめに目に付いたのは、お買い得の赤札がついた7千円以下の自転車であった。これでも十分なような気もしたのだが、色は銀色しかない。私は値段の魅力に惹かれているが、お母さんの場合、値段もさる事ながら、色も大切な要素らしく、他の自転車も見て比較する。お母さんのお気に入りは薄い萌黄色の自転車であった。確かに色合いは落ち着いていて、悪くない。しかし、内装ギア付きのメーカー品で、価格は2万円を越える。それと、重たい。候補には上がったが、私が値段を気にしていることを覚ったのだろう、「別のにしよっか」と言う。何台かを比較しながら判ってきたことは、並んでいるママチャリの大半のサイズが26インチなのである。身長153センチしかないお母さんの場合、自転車に跨ると、サドルを一番低くしても、つま先がようやく地面に届くと言った程度である。まだ自転車が初心者であるお母さんには、ちょっと26インチの自転車では無理があるようだ。と言うことで、数が限られる24インチの自転車の中から、薄いオレンジ色をした1台を見つけ出し、これを買う事にした。値段は「お買い得」のちょうど2倍の金額だったが、まぁ自転車と言う耐久消費財としては、妥当な金額のようだ。防犯登録に別途500円がかかったが、この登録料、一体何のために払うものなのか、よく理解ができなかった。しかし、登録をして防犯登録シールを貼っておかないと、「警察官に職務質問されて、警察署まで連れていかれますよ」と言われて、登録の目的を納得する必要性を感じなくなった。
夜、お母さんから優泰を英語学校に行かせると相談を受ける。NOVAかイーオンを調べてきたらしいが、小学生向けプログラムでも、成人向けでも、語学力と知力のアンバランスが生じてしまい、プライベート・レッスンになりそうなのだが、料金的にとても高い。私などは、もうとっくに英語の基礎もできているのだし、子供向けの英語ビデオくらい見せておけば十分ではないかと思っていたが、お母さんとしてはそれでは満足できないらしい。私の所得と比較して、無理があると言う考えはないらしいので、困ってしまう。結局、プライベートでは先生のレベルに左右されやすいことを強調し、都内にあると言う帰国子女向けの英語による補習校を当たってみることになった。
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