1月30日 木曜日    天気は晴れ    

 お母さんが咳をしている。どうも風邪気味なようなので、朝の支度を私がする。優泰に朝ごはんを食べさせて学校へ送り出し、お母さんの朝食を準備する。冷蔵庫にトウモロコシがあったので、小麦粉をバターで炒め牛乳で伸ばし、コースクリームスープを作る。さほど塩を入れた訳ではないのに、ちょっとしょっぱい。

 午前中休ませていたら、だいぶ具合が良くなったようだし、それと韓国人の奥さんたちと出かけるということなのでか、昼前にはずいぶんと元気になった。私は運転手役に無償で雇われる。まずは近所のカウマンガイ屋へ案内する。ここのカウマンガイが美味しいので、お母さんは韓国人の奥さんたちを連れて行きたいというのだ。確かに美味しいのだが、ちょっと注文しすぎて、食べ残してしまった。カウマンガイとは鶏のスープで炊いたご飯に、茹で鶏や鶏カツを添えて食べるのだが、タイではなぜか「中国人の好物」ということになっているらしい。先日ペナンへ行ったときには、漢字表記で「海南鶏飯」と書かれていたから、元々は海南島の名物なのかもしれない。
 昼食後に、ムアンマイ市場に連れて行き、荷物持ちもする。韓国の奥さんたちは市場慣れしているのか、買い方がすごい。お母さんなどは、野菜を買うときも、せいぜい一キロくらいまでだが、奥さんたちはニンジン5キロの束とかを買い込んでしまう。やはり、タイも韓国も市場文化の国のようだ。その点、韓国育ちのお母さんの買い方はスーパーマーケット的である。韓国に生まれはしたが、生活経験がないからなのだろう。なんたって7人兄弟の末っ子だから、、、。

 タイとカンボジアの関係がまずいことになっているようだ。プノンペンのタイ大使館が焼き討ちにあったり、タイ資本の企業が襲撃されたりしているようだ。国境も閉鎖され、定期航空機も欠航が相次いでいるらしい。東南アジア各国では、過去に華僑問題は何度も暴動に発展してきた経緯があるが、インドシナ地域に関しては、現在タイの経済的影響力が大きくなって、タイに対する潜在的な不満が充満し始めているのではないだろうか、、。だとすると、ことはカンボジア一国に留まらず、ラオスやビルマにも飛び火してしまう可能性がある。政治的解決とともに、国民感情の上での和解と信頼を早く取り戻してほしいものだ。

 夕方に、優泰の英語の先生が来る。お母さんのたっての希望で今週の初めから優泰に英語の家庭教師を毎日つけることになった。勉強は6時半までの約束ながら、今日は7時になっても続いている。そろそろ夕食の時間なのだが、、、。そこで、先生にビールを勧めてみる。「飲むというので」大き目のグラスになみなみと注いだ。勉強はビールとともに終わって、私が先生の相手をすることになった。イギリスのブリストル出身で、チェンマイに住んでもう8年になると言う。やはりチェンマイが好きで住み着いた口らしい。大学を出てから、セールスマンをしたり、長距離トラックの運転手をしたりしてきたそうだ。イングランドはとても綺麗な土地だが、スマイルがない。そしてとても寒い。その点、タイは寒くないし、スマイルに満ちている。スマイルのある生活と言うのはお金では買えない。と彼が言う。私もその通りだと思う。それからアメリカ人の英語についての話になった。彼の意見としては、アメリカ人の話す英語は、英語とは別の言語に感じるほど、発音が崩れていると言う。結局、先生は8時頃まで話し込んで帰っていった。

 

朝食

コーンクリームスープ、ポテトのオムレツ。

昼食

カウマンガイ(タイの鶏ご飯)。

夕食
ご飯にジャガイモとピーマンの炒め物、チキンサラダ中華風、サヤエンドウ。

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