9月29日 日曜日    天気は晴れ 

 夜中過ぎから降り出した雨は、明け方近くまで降り続いた。朝の運動は雨のため中止。朝に運動をして、シャワーを浴びると、1日が爽快な気分ではじめられるのだが、もともと、それほど運動が好きな体質ではないので、目を覚ましてから、運動に出るまでが辛いのである。なんなくベッドから起き出したくないような、、。だから、今日のように朝から雨が降っていたりすると、「起きて運動に出なくても良い」と言った物理的理由付けができるので、ありがたいような気分にもなる。が、では、今朝は寝坊ができたかと言うと、そうでもない。昨夜いらしたお客さんたちからの希望に応じるために、どのように対処するかで悩んだ。悩むと眠れない。夜明け前に目を覚ましたら、もう寝付けなくなってしまった。
 伝えられた希望と言うのは「チェンマイ在住の日本人長期滞在者を囲んで昼食会をしたいので、レクチャーしてくれる人を探してほしい」と言うのである。今回来ている人たちはどうやら年金生活を考えている人たちらしく、私も長期滞在者だが、若輩過ぎてダメらしい。しかし、そんなレクチャーを喜んで引き受けてくれる人など、そうそういる者ではない。私の場合もそうだが、何かして差し上げても、何の見返りもないのである。ましてや、私のようなヒマ人で、お節介好きでもない限り、レクチャーをしたために後々チェンマイへ頼ってこられたりするかも知れないとなると、安易に引き受けられないだろう。さらに、商業目的でレクチャーを引き受けてもらったりして、後で金銭的なトラブルが発生されても困ってしまう。そんなことを考えていると悩みが尽きない。一体、私は何をしているのだろうか?

 結論として、九十番の店主さんにレクチャーを依頼させていただく事にする。まだ年金生活をするほどの年ではないが、高齢のお父さんの介護をしながらチェンマイで生活されると言うのは、レクチャー内容としてもとても興味深いものになるのではないかと考えたのである。それに、将来今回来た人たちがチェンマイに長期滞在するようななった時に、九十番のお客さんになってくれるかもしれない(虫の良い考え)。
 朝一番に九十番へ行ってお願いすると、「コックさんが事故に遭って、もう3週間も店を休んでいて、大変なんだよ」と開口一番飛び出してきた。そんな話を聞かされると、忙しい昼食時に店を留守にして、「レクチャーを」とは頼みにくくなるのであるが、そこは頭を下げて、短時間でも受けてほしいとお願いする。

 大型観光バスに乗って、スアンドーク寺院やドイステープ寺院を見学する。せっかくドイステープに登ったのだが、霧が立ち込めており、境内の展望台から、チェンマイ市街の方向を見下ろしても、ただ白いだけで何も見えなかった。残念。下山後にホリデイガーデンホテルでバイキング式の昼食。バイキングと言うことで、今回は私も食事にありつける。ここのバイキングにはタイ料理が半分と、タイ以外の料理が半分の構成であった。タイ以外の中では、日本からの団体客の嗜好にあわせてか、お寿司や焼き餃子がある。お寿司と言っても巻き寿司と、握りはやたらと小さい一口大の握りで、ネタはカニかまぼこ、茹でた小エビなどであった。その辺が如何にもタイ風である。餃子は日本風の焼き餃子であったが、味は悪くなかった。

 午後にツアー客の一行18名に我が家を披露する。狭い我が家にこれだけの人間が入るとさすがに暑い。もちろん座る場所なんかもないし、お茶を出すにも湯呑が足りない。お母さんもお客さんが大挙してやって来るので、朝から部屋の掃除をしてくれていたようで、なんとか恥をかかずにすんだ。

 夕食には、オールドチェンマイカルチャーセンターで一行はカントークディナーショーの夕食を食べることになっている。私も便乗してついて行ったのだが、このオールドチェンマイにやって来たのは10年ぶりくらいだろうか、、以前から団体客の多いショーレストランであったが、今回も団体客で一杯である。気になったのは、お客の詰め込み過ぎと、サービススタッフの少なさである。飲み物を注文してもなかなか持ってこないし、床に座るにしても、一人あたりのスペースが狭い。それに対して、ステージはそれほど広くもない。ショーで舞われる北タイの踊りの質は高いと言うのだが、とてもゆったり観賞できる雰囲気にない。前回、ニューヨークから甥っ子たちが来たときには、ナコンランナと言うシアターレストランでカントークディナーに参加した際は、広い会場にお客はほとんど入っておらず、そのためかショーの内容もお寒い限りであった。その他にロータスホテルのカントークも何度か利用しているが、こちらも客の入りは少なく、ショーのレベルも学芸会なみであったが、私は最もくつろげる気がする。
 で、このカントーク、私は入場料を払っていないので、食事にもショーの見学にもありつけず、表で蚊に刺されながらショーが終わるのをじっと待った。本当に、一体私は何をしているのだろうか?

 

朝食

ご飯と豆腐のソボロ。

昼食

ホリデイガーデンホテルのバイキング。

夕食

朝ご飯の残りの豆腐のソボロ。

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