3月25日 火曜日    天気は晴れ   

 優泰の学校は本日タイ・ディとなっている。タイに関するアトラクションが行われる1日であり、優泰もタイの衣装を身に着けて学校へ登校することになっている。にもかかわらず、優泰は衣装を学校の教室に置き忘れてきているので、私は朝一番に学校まで自転車で往復してこなければならなかった。ビートルが昨日中に塗装が完了しなかったために不便なことこの上ない。さらに、朝9時からは優泰のクラスがステージに立って踊りを見せることになっているので、再び私はお母さんを自転車の後ろに乗せて、学校まで自転車をこがなくてはならなかった。まったく午前中から大汗を掻いてしまった。優泰の行うダンスと言うのはタイのダンスとしては極めてシンプルなものというか、たいした動きが無いものだったが、高学年のステージはなかなか素晴らしかった。なお、男女ともタイの何かしらの衣装を身に着けるのだが、タイの衣装と言うのはプロポーションの良い人にはそれなりに、悪い人にはさらに悪く見せると言う特徴があるようだ。どう言うことかと言うと、女性の腰のくびれは衣装の上からはほとんど判らないくせに、お腹が出ている人は、その出っ腹が強調されてしまうのである。

 午後に、ビートルの様子を見に塗装屋に行く。約束は午後2時ということであったが、守られているかどうかは期待していない。日中の強い日差しの中、建物の陰を選びながら歩くが、太陽はほぼ中天にあり、建物の陰などほとんどできていない。頭がジリジリと焼け焦げるような感覚になりながら、塗装屋まで歩く。
 途中で、タイスキのコカでウエイトレスをしているラーさんに会う。ラーさんはご主人のトーさんと一緒にいた。実は、ラーさんが昨年末に子供を実家で産んでから、トーさんの姿を見かけないでいた。ラーさんも今は友達と一緒に住んでいると言っていたので、二人の間に何かあったのかとちょっと心配していた。しかし、今日見たところでは、二人ともとても仲良さそうにしている。トーさんはオート三輪タクシーの運転手をしており、私に「どこへ行くんだ、乗せていくよ」と声をかけてくれたが、二人の邪魔をしても悪いのでお断りした。
 ビートルは塗装屋の隅に止まっていた。一応塗装は完了しているようだ。細部を見てみると、またもや塗装面に埃がこびり付いているし、表面もざらざら、場所によっては、凸凹まであると言った素人並みの仕上がりであったが、色だけは近似色となっていたので、もうこの辺であきらめることにした。

 夕方前にIsさんに相談事があるので来てほしい呼ばれる。何事だろうかと思って行ってみると、今妹たち親子がきていて、明日はビルマ国境に行きたいと言う。その話は以前から聞いていたので、私も運転手の交代要員兼ナビゲーターとして付き合うことを約束していた。そして、今日はさらに、妹さんたちは明後日は象に乗ったりリージェントホテルでのエステを受けたいと言っているが、どうしたら良いものだろうか、との相談であった。私は裏表考えなく、「それならワゴン車で運転手付で借りれば、1500バーツくらいじゃないですか」と、答えてしまった。しかし、車と運転手さんがいたところで、エステの予約や、象のアレンジなど自分たちでできるだろうか、、運転手さんと意思疎通できるだろうか、、色々と気がかりなことはある。かと言って、日本語のガイドまで雇っては、大金になりすぎるし、、と他人のことなのに心配し過ぎてしまった。私が真剣に「ああでもない、こうでもない」と考えている様子を見て取ったIsさんは、「まえ、隣に住んでたOgなら、千バーツも出せば喜んで引き受けてくれたんだけどなぁ」なんて言い出す。Isさんはズルイ。私が一切金銭授受を受けないことを知っていながらそんなことを言うのだから、、そして、私も馬鹿である。結局、明日行くミャンマー国境で、明日、明後日分のお礼として、免税店でワインを2本買ってくれると言うことで、安請け合いしてしまった。私の日当とは、1日換算で300バーツほどなのだろうか、、。

 夕食の惣菜を買いに市場まで出て、優泰に食べさせようと、ソーセージのワンタンの皮包み揚げだとか、春巻きだとかを買う。しかし、いざ食卓に並べてみると、優泰もお母さんもまるで箸を伸ばさない。お母さんは「なんだか、最近外で売ってるものなんか食べたくないのよね」と言う。そのくせ、夕方になると、「ねぇ今晩の夕食何食べるの」と聞いてくる。「何でも適当に作ってくれれば良いよ」と言えば、「なにも作れるもの無いんだけど」と言い返してくる。結局、私が何か買出しに行くことになるのだ。それでも、買ってきたものが気に入らないと、それらを食べずに、冷蔵庫をあさって、何か別のおかずを食べる。そして、優泰も「優泰のために好きなソーセージ買ってきたんだから、ちゃんと食べろよな」と言うと、まるで犬のようにクンクンと匂いをかいで、「オェー」なんて言い出す始末。こっちも、頭に来て、「優泰、何だその態度は!」と叱ると、「イイじゃない、自分が食べたくないもの、無理に食べさせないでよ」と、お母さんは優泰の援護をしてくる。まったく、気分が悪い。そんなら、もう私は夕食の惣菜の買出しなんかしないぞ、、と声に出さずに、グチった。

朝食
夕べの残りの五目野菜炒めと卵焼き。
昼食

レモンツリーにてイカの豚挽き肉詰、赤いカレー、空芯菜炒め。

夕食

マーボー豆腐、春巻き、ソーセージのワンタンの皮包み。

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