2月25日 火曜日
天気は晴れ
やるべきことを放ったらかしたまま東京へ向けて出発する日になってしまった。考えればやるべきこと、気にかかっていることは山ほどある。チェンライの旅行会社用のホームページの仕上げもそうだ。それと、チェンマイ在住者のPさんが、チェンマイを引き上げてバンコクへ行くことが本決まりのようで、近日中にいったん日本へ一時帰国した後、バンコクへ拠点を移すらしい。先日ビルマから戻られたときに「是非お会いしておきましょう」と言う約束をしていながら、体調を崩して、それきりになってしまっている。そうした不義理を抱えながら、日々持込まれる事柄に振り回されているのが現実で、今朝もお母さんから野菜の買出しを依頼されてしまった。キュウリ、タマネギ、ダイコン、サヤエンドウ、ジャガイモ、ネギ、、。自転車を飛ばしてムアンマイ市場へ行って来る。
バンコク行きのバスは午後1時半発である。お母さんをAUAのタイ語学校へ送り込んでから、電気部品屋に立ち寄る。先日電気髭剃りを壊してしまったのである。充電式のシェーバーなのだが、どうした加減か、電圧の切り替えが日本用になっており、気づかずに充電していたら、当然ながら壊れてしまったのである。分解して調べたところ、心臓部ともいえるモーターやトランスには故障していないようであった。ひとつずつテスターを当てて調べたらば、温度フューズが切れていた。このヒューズを電気部品屋用意してもらう。一個15バーツ。アパートに戻ってプリント基板からハンダごてで切れたフューズを外して交換する。修理は簡単に完了。これでシェーバーを日本へ持っていける。それから、荷造りをし、ホームページの日記をアップする。
昼にお母さんをAUAに迎えに行き、アパートへ届ける。私はその足でビートルを板金屋に持込む。先日駐車場でフェンダーを擦ってしまっていたし、それにもともとフェンダーに歪みがあったのを直してもらおうと思っていた。2ケ所の板金塗装で3千バーツだと言う。痛い出費だが、仕方あるまい。私が日本へ行っている間に仕上がるそうだ、、。なお、この板金屋さんは前回も日本へ行っている間にやっておくと言いながら、納期はそれから一週間以上遅れた前科がある。
バスターミナルにはなんとPさんが見送りに来てくれていた。Pさんは心のやさしい人である。どこかへ行くのに見送りに来てもらうなんてのは、ここ最近経験した覚えがない。記憶にあるのは、もう二十年近くも前に、韓国へ留学に出る際に、荷物を持ってもらいがてら家族に見送られたのが最初で最後の気がする。Pさんはバンコクへ出て、有名大学の語学コースに入りなおして、タイ語の研鑽に励みながら就職活動をするらしい。Pさんから逆に私の方こそチェンマイを離れるのではないかと聞かれてしまう。しかし、その答えは現在の私にはまだよく分からないのである。基本的にはチェンマイから離れたくないが、失業してそれまでの蓄えを食い潰しながらの生活ももう二年になる。今回日本へ行く目的のひとつも郵便定期の解約にあるし、この定期を取り崩すと、もう日本にもほとんど貯金がないという背水の陣となってしまう。美味しい話があれば、何にだって食いつきたい心境である。家族持ちだし、チェンマイの現地採用日本人の給与に満足するわけにも行かないし、辛いところである。
バンコク行きのソンバットツアーのバスは満席で出発した。今回は女性のサービス係りが乗務していて、車内サービスが良い。飲み物のサービスでも炭酸飲料以外に、アイスコーヒーも選べた。パック入りの飲料も配られるし、快適である。ただし、アイスコーヒーをもらって飲んでしまったため、バンコクまで昼寝でもしながら行こうと思っていたのに、眠れなくなってしまった。私はコーヒーやお茶などを飲むとまるで眠れない体質なのである。普段でも午後はコーヒーなどを口にしないことにしている。
バンコクの北はずれ、ランシットに夜10時に到着し、ここでバスから降りる。空港へ向かうにはここで降りると便利なのであるが、今回は別にもうひとつ目的がある。日本の家に戻ったら、家のタンスに樟脳を詰めなくてはならないのである。日本で着ていた冬物の衣類などはすべて東京の家のタンス入れたままなのであるが、防虫剤を交換したのはもう一年も前のことなので、今回帰国時には、タンスにたっぷり樟脳を入れてやらなくてはならない。その樟脳を物価の安いタイで仕入れて帰れば、お金の節約になるだろうと考えた。ランシットのバス停周辺はフューチャーパークと言う巨大なショッピングセンターになっている。あまりに広くて、荷物を持って歩くのにうんざりしてしまうほどなのだが、それにもまして、この蒸し暑さは何たることか、、。日本行きに備えてスリーシーズン用のスーツを着て来たこともあるが、体中から汗が噴出してくる。
はじめに、500メートルほど歩いたところのビックCに入ってみる。ここは深夜12時まで営業だそうだが、店内にはほとんど客の姿はなく、従業員が商品の陳列作業をしているところであった。エアコンも切っているのか、建物内も蒸し暑い。そして、暑い思いをしてここまで来たのに、タンスに入れる防虫剤は置いていなかった。あるのは芳香剤ばかりである。
さらに500メートルほど歩き、ハイウェイの反対側にあるロータスに入る。こちらは午前2時までの営業だそうで、店内にはまだけっこう買い物客がいる。そして樟脳も各種取り揃えてあった。ここで色々なタイプの樟脳を買い込む。しかし、日本では引き出しに入れるのに便利な、和紙で包まれた防虫剤があるのだが、どうやらタイにはその手のものはないようである。
空港には、12時前に入る。午前3時発エジプト航空のカウンターはまだオープンしておらず、大韓航空のカウンターとして使われていた。そしてものすごい数の韓国人の団体がいる。「ズバリ韓国人パワーここにもあり」と言った感じで、カウンター周辺のベンチなどはすべて韓国人ツアー客に占有されていた。午前0時過ぎに出発する韓国行きだけでなんと6便もある。大韓航空、アシアナ航空、タイオリエント航空、ソウル行き、釜山行き、大邱行き、、。私の乗るエジプト航空のカウンターがオープンするまで、韓国人パワーの届かない、空港ターミナルの南はずれに退避して待つことにした。
朝食
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ご飯とキンピラゴボウ。 |
昼食
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パンと目玉焼き。 |
夕食
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ドライブインにてバジル炒めとグリーンカレー。 |
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