旧チェンマイ通信のページへようこそ。 (2001年から2004年まで、3年半の記録)

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4月25日 金曜日    天気は晴れ   

 午前4時過ぎにチャイナートのサービスエリアに到着。サービスエリア内の建物は無人で明かりも非常灯しか点いていなかったが、カギはかかっておらずトイレを使うことができた。とても清潔で近代的なトイレであった。タイでは長距離ドライブをする際にはドライブイン代わりとしてガソリンスタンドが便利である。24時間営業のところも多いし、ハイウェイ沿いでは食堂やコンビニ、大きなトイレが備わっていて、わざわざサービスエリアなどなくも良いような気もするが、このスーパーハイウェイ沿いにはこのチャイナートともう一軒、チェンマイとランパーンの中間くらいにある。どちらも設備は立派だが、利用者はあまり多くないようだ。

 アユタヤにさしかかる頃にはもう外は明るくなった。道路沿いにはそろいの作業着を着た女子工員がたくさんいる。そうした女子工員たちを車体に派手なイラストをあしらった大型バスが拾っていく。たぶん工業団地か大きな工場さしまわしのバスなのだろうが、それにしても派手なイラストで、アニメ風の大きな絵が描かれている。

 バンコク市内に近づくと渋滞が始まり、市内中心部に入る前に高速道路に入って渋滞を回避し、朝8時少し前にはPさんの新居に到着。スクンウィット通りを奥に入った庶民街に立つ大きく目立つアパートであった。何度かに分けてエレベーターで荷物を運び込み、片付けはPさんに任せるとして、一緒に朝食を食べに出る。Pさんもまだこのあたりの土地感がないらしく、どこでどんなものが食べられるのか解らないらしい。とりあえず出てみようとアパートの外に出たところで、すぐにジョクと言う炊き崩したような粥を食べさせる簡易食堂があった。テーブルも粥の大鍋も歩道に食み出した形で、簡易食堂というよりも常設屋台に近い。粥をすするすぐ脇を車やバイクが走り抜けていく。街の雰囲気は下町と言った感じだろうか。それも台北あたりの下町の雰囲気である。
 アパートから高架鉄道の最寄駅までは徒歩で十分くらいらしいが、バンコクにはその歩く程度の距離を移動するのによくバククタクシーが利用されるらしい。そこで、粥屋のおばさんにバイクで駅までいくらか確認すると20バーツだと教えてくれた。けっこう高いんだなぁと言うのが私の率直感想。

 朝食を食べ終えた後、Pさんも昨夜は狭いビートルの助手席に一晩中座らされて疲れているだろうし、荷物整理より先にシャワーでも浴びてベッドに横になりたいだろうと考え、朝9時に私はチェンマイへ向けて引き上げることにした。アパートから眺めたところすぐ近くに高速道路の入り口が見えたのだが、アパートを出て高速の乗り場を乗り場を探したが、反対方向行きの入り口しか見つからなかった。そこで仕方なく渋滞するスクムウィット通りを市内中心部へ向けて走り、ラチャダピセーク通りに右折しようと思っていたが、そこまで行ってみると右折禁止になっている。引き返して左折して入ろうとすると今度は左折禁止になっている。これは困ったと、適当な路地に入ったところ、これが迷路のような路地で、曲がりくねり、奥行きがあって、しかもかなり行った所で袋小路になっていたりすると言う路地で、迷い込んだ後ここから脱出するのにかなり時間がかかった。路地の両脇には豪華なマンションや大きな邸宅が並んでいた。

 ようやく迷路から抜けだし、ラチャダピセーク通りに入って、せっかくバンコクまで来たのだから、お母さんや優泰に何かバンコク土産でもと思い日系スーパーのジャスコへ立ち寄る。店内を物色して、鰹節パック(3グラム6袋入り49バーツ)とヤマザキパン製の和菓子類をいくつか買う。鰹節はジャスコのオリジナルブランド品らしく、価格も他のものと比べてだいぶ安い。しかし、さすがにバンコクのスーパーだけあってチェンマイあたりのスーパーとは格段に品揃えも違うし、ディスプレーもすっきりしている。チェンマイに日本人が増えたと言っても、まだまだレベルは低い。私は土産以外に私の昼食用にとサンドウィッチが特売で10バーツで売られていたので1パック購入。

 スーパーでの買い物を済ませるともう11時になっていた。太陽は天空真上から照り付けるし、バンコクの道は渋滞するし信号では長い時間待たされる。カーエアコンをつけっ放しにしたいところだが、前回渋滞するソンクーラ水掛祭りで、窓を締め切りエアコンをつけっ放しにしていてバッテリーが上がり、動けなくなった経験があるので、我慢して渋滞中はエアコンを切る。バンコクでは通りかかりの人に「動けなくなったから車押してよ」と頼める雰囲気がない。歩道を歩く人はTシャツではなくワイシャツを着ている。そんなことでもチェンマイとバンコクは違うなぁと思ってしまう。

 市内の渋滞を何とか抜け出し、郊外を走っていたところ、バンパイン近くで、本来国道32号線に入るべきところをうっかり通り過ぎて、そのまま国道1号線を進んでしまった。Uターンできそうな道もなく、ちょっと遠回りをしてしまったが、その後は順調に走ることができた。バンコクとナコンサワンの間は、上り線の舗装状態がとても悪いのだが、下り車線は比較的良い。これは整備が行き届いていると言うよりは、バンコクに向かうトラックは重量オーバーしているものが多いのに対して、下りは空のトラックが多いからではないだろうか?私の仮定に過ぎないが、確かに舗装面の荒れは少なく走りやすい。

 ハイウェイは直線で、信号もほとんどなく、照りつける日差しは目に痛いくらいだし、そして何より暑いために、時々眠くなったりするが、比較的順調に走ることができる。この分なら夜8時頃には到着できるかなと思ったが、夕方5時前にタークの街を過ぎたあたりで、エンジンの出力が低下しだした。ゆっくりなら走れるが、アクセルを踏み込んでも加速しない。路肩にビートルを止めてエンジン回りを確認すると、エンジンがとんでもなく熱い。そして燃料フィルターを通るはずのガソリンがブクブクと沸騰している。たぶんエンジンルームは西日を直接受けて熱くなり、気温もたぶん40度くらいある。さらに山道にも入っているし、長距離をエアコンつけっ放しで走って、エンジンがオーバーヒート気味なのだろうと思った。そこで、スピードを落とし、エアコンも切って時速50キロくらいでなるべくエンジンに負担をかけない運転でエンジンを冷やすことにした。このくらいのスピードで走っていれば、すぐにエンジンは冷えて回復するだろうと思ったが、もういいかなぁと思ったところで加速すると、また出力がダウンしてしまう。それにこんな速度で走ったら、チェンマイに着くのが夜中になってしまうと、暗くなる前に工具を持ち出して点検することにした。そして、エンジンへの点火時期がずれていることが判明。最近の自動車なら点火時期などコンピューター制御であろうが、このふるいビートルはこうしたこと一つ一つを手作業で調整しなくてはならない。まぁそれがこの手の車の良いところでもあるのだが、、。調整をしてからはエンジンは回復し、長い峠道もグイグイと登って、夜9時前にはチェンマイに帰り着くことができた。昨晩チェンマイをPさんと出発してから約24時間で帰ってきたことになる。日帰りと言っても良いかもしれないが、走行距離は1400キロを越えた。今月のタオ島へのドライブが1日で1200キロ走って記録的に走ったなぁと感じていたものが、2週間で記録が更新されてしまった。でももうこの辺で体力の限界らしい。アパートの部屋に戻りビールを飲んで夕食を平らげ、「おしん」を見てベッドに入ったら気絶するように眠り込んでしまった。

朝食
ジョクと言う豚肉の入ったお粥。
昼食
シャスコで買ったサンドウィッチ。
夕食
スパゲティーミートソース。
 


メオダムきまぐれ日記
(2015年5月からのブログ)

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