10月21日 火曜日 天気は雨
昨夜、夕食を食べに出た際に、ほんのひと時夜空に星が見えた。満天の星ではなく、雲の切れ間からかすかに覗いただけであったが、「あぁやっと明日は青空が見えるかなぁ」と期待をしたのもつかの間、夕食中にまた雨が降り出してしまった。そして、今朝も雨が降り続いている。こうして3日間も雨に祟られるなんてことは、タイに着て初めてのような気がする。今朝の雨はまた雨脚が強い。
雨であっても、せっかく海辺に来たのだし、このまま午後の船で帰ってしまうのはもったいないので、雨の降りしきる中ひとりで海に入る。朝は干潮なのか、リーフ近くまで潮が引いて、泳ぐにはちょっと浅すぎる。リーフぎりぎりでも膝上くらいまでしかない。それでも委細構わずビーチと平行に泳ぐ。北の端の岩場から、ホテルの前まで500メートルほどを泳ぐ。雨は降りしきっているが波は高くなく、泳いでいる分には不自由は無い。せいぜいがメガネに水滴が付いて前が見難いくらいである。その後、ホテルのプールでまた泳ぎ、身体についた塩水を流す。
タートル・アイランド・ツアー社にて、今日はサンスンの船が運行することを確認している。往路は欠航していて、復路も期待していなかったのだが、運行するとわかって一安心。と言うのも、タオ島から本土のチュンポンへ向かう船はほとんどが午前中に出港する。それだと、チュンポンで夜行列車に乗り継ごうと思っている我々には時間が余りすぎてしまう。天気でもよければ、チュンポンと言う南部タイの観光も考えられるが、知らない町を雨に打たれながら歩き回るのは億劫だ。午後のスケジュールはこのサンスン社の船ともう一社、小型のモーターボートで運行する会社の二社だけである。この天候でモーターボートは辛いし、しかももうそれも満席と言うので、半分あきらめかけていたサンスン社の船が運航してくれた助かる。午後1時にタートル・アイランド・ツアーのスタッフが宿まで迎えに来てくれて、港に向かう。
出港の予定は2時半なのだが、1時過ぎには船の待合に到着してしまった。ちょっとまだ時間が早いのだが、待合には他に乗客らしい姿は無く、本当に今日は船が運航するのだろうかと若干心配になる。しかし、船会社のスタッフは別に何かあるようなそぶりも無いし、雨の吹き込む待合所でじっと船を待つ。2時を回ると大きな荷物を背負った若い西洋人観光客が集まり始めて、待合所は混雑してきた。2時半の出港時刻になっても船は桟橋に姿を見せない。この船は、本土のスラタニという町から、サムイ島、パンガン島と回ってタオ島に来て、そのまま本土のチュンポンへ向かうことになっており、予定では2時にはこの桟橋に接岸していることになっている。しかし、まだ船の姿が見えないのは、きっと悪天候のために運行が遅れているのだろうと想像する。西洋人旅行者の中には船会社の窓口に「いつになったら来るのか」と説明を求めているものもいるが、係員の答えは「あと5分です」との繰り返しであった。10分後にまた別の西洋人が「いつだ」と聞いてもやはり「あと5分」と答えている。結局船は3時半なって桟橋に接岸し、濡れネズミの乗船客を収容してすぐにチャンポンへ向けて出港した。
波は高かった。しかし、昨日の 小型漁船並のボートと異なりそれほど激しい揺れと言うものも無かった。それに、エアコンの効いた船室には波しぶきもかかることは無く快適であった。それでも、船は更に遅れた。1時間遅れで出港したのだが、チュンポンの船着場に到着したのは7時半近くになっていた。8時過ぎの汽車までどうやって時間を潰そうかと昨日まで思案していたが、結果的には潰さなくてはならない時間は存在しなくなっていた。むしろ、チュンポン市内で夕食を食べてから汽車に乗ろうと思っていたのに、夕食を食べる時間さえなくなっていた。駅まで送迎バスで送られて、汽車を待つわずかの時間をみて、私一人市内へ走り、明日の朝食用の菓子パンを買う。行きがけにこの町のスーパーで買ったアンパンが美味しかったとお母さんが言っていたので、駅から市内中心までサンダル履きで水溜りだらけの道をかける。サンダルが跳ね上げた泥がはねてズボンをぬらした。
この連日の雨で、きっと汽車も遅れているだろうと思ったら、なぜか汽車は定刻に運行しているようだ。20:14発の汽車は、私が8時10分過ぎに駅へ戻ったときにはすでにホームへ入線していた。そして、それはとても長い編成で、20両ほどつながっている。我々に指定されているのは3号車で、ホームの外れのほうである。大慌てでホームを走ってようやく3号車に飛び乗るとまもなく汽車は出発した。アンパンを買うために、駅売りの弁当を買いそびれ、食堂車で食べることになった。
朝食
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海老チャーハン。 |
昼食
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イカのバジル炒めライスとパッタイ(タイ式やきそば)。 |
夕食
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チュンポンからバンコクへ向かう急行列車の食堂車にてバジル炒めのせライス。 |
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