9月20日 木曜日

朝早く起きて、先生へ手紙を書く。優泰も一応は授業妨害が良くない事だと言う事を理解したようだ。しかし、優泰の場合は、良くない事はやっては行けないと言う事をすぐ忘れてしまう欠点がある。そのため如何に忘れさせないようにするかを考えなくてはならず、アイデアとして、もし悪さをしたら手の甲にマジックインクで×印を先生につけてもらえば、手を見るたびに悪さをしてはいけない事を思い出すのではないかと考えた。そのためには先生に協力してもらわなくてはならず、私たちの考えや、如何に優泰に話し聴かせたか、そして矯正手段としての×印について便箋2枚にわたって英語の手紙をしたためた。

優泰を学校に送るが、優泰の支度が遅く、アパートを出るのが10分ほど遅れた。そのために学校前は登校の生徒たちで大渋滞となり、校門をくぐった時には少し遅刻してしまった。

アパートへもどりYMCAでの英語クラスのための予習と宿題を済ませ、自転車の荷台にお母さんを載せてYMCAへ向かう。今日の授業は前置詞や数詞についてであり、中学生の頃に手抜きをしたところなので、この辺は今でも私の苦手とするところだ。それでも授業はたんたんと進み、宿題が出され、昼に終了した。

昼食にはお母さんはレモンツリーの緑のカレーを食べたいというので、レモンツリーで食事をする。前回私が作った緑のカレーは一口も食べてくれなかったお母さんがここのカレーを食べたがるのは、どうにも癪に障るが、どうやらここのカレーにはタケノコが入っていないようで、タケノコの匂いが苦手なお母さんは、私の作るタケノコたっぷりのカレーは匂いでノックアウトされてしまったようだ。

昼食後、ショッピングセンターへ行って、今晩の夕食材料を買う。今晩はインスタントのルーを使ってお母さんがビーフシチューを作ると言う。ジャガイモやタマネギなどはちょっと割高であった。ひとつが10バーツ以上する。牛肉は肩ロースあたりが欲しかったが、ステーキ用ばかりで、大きな塊の腰の当たりの肉を300グラムほど切り落としてもらう。ちょっと新鮮さに欠けるのか、表面が茶色く変色しかかっているところもあったが、まぁシチューだからよしとする。

優泰を学校に迎えに行くと、手の甲に×印がある。優泰に「どうしたのか」と聞いたら、「自分で書いた」という。が、今日も先生の手紙があり、「以前よりは多少良くなった」と書き出してあり「午後に悪ふざけをしたので×印をつけた」とある。校門を出たところには下校する子供達相手の屋台が沢山並んでいる。優泰は毎日何十バーツかの小遣いをもらって登校しており、そのお金で校内の売店でお菓子やジュースを買っている。にもかかわらず、校門を出たところのお菓子やジュースの屋台を見て、何か買ってくれとせがむ。私は「毎朝お小遣いをあげているから、そのお金で買いなさい」と言ったが、優泰は「お金は売店の人にあげてない」と答えた。それは優泰が何か買ったからだろうと、きり返したら、「お金をあげたけど、ジュースをくれなかった」などと言い出す。それならば、「一緒に売店へ行ってお父さんが売店の人に確認する」と言ってやったら、「ジュースを飲んだから無くなった」などと言い訳をし始める。

どうも東京での疲れが出たのか、アパートにもどっても身体がだるい。優泰の宿題については全面的にお母さんにお願いする事にして、一休みさせてもらう事にする。それにこの日記もずいぶんサボったままにしていたので、昨日の分まで書き上げる。

夕食はビーフシチューにフランスパンである。牛肉は程よい柔らかさであり、とても美味しかった。夕食後、再び優泰に授業中に悪ふざけをしてはいけないと言うことを話して聞かせる。いったいこんな事をどれほど繰り返したら、優泰は改めてくれるのだろうか、、。

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