4月20日 火曜日 天気は晴れ
優泰の学校でスパポーン校長先生(教頭かな?)と朝一番で面談する。休み前から優泰に関して、数々のトラブルがあり、一度学校に来て、話し合いをしましょうと言われていた。私はこの学校の先生たちの中でスパポーン先生を最も信頼している。長年隣の名門校プリンスロイヤル学校で教職にあり、抜擢されてインターに迎えられただけの貫禄と落ち着きがある。そして、発言内容も教育者としての重みがある。しかも、それは圧し掛かるような重さは無く、むしろこちらの心の負担を取り除いてくれるような話し方をしてくださる。でも、やはり校長先生から直々に父親が呼び出しを受けると言うのは、気分的に重たいものがある。
が、やはり、そこはスパポーン先生で、担任の先生たちのように優泰の問題事項をあげつらって、「困るんですよ」と言われるわけではなかった。あくまでも、問題点を認識した上で、解決策としての提案や助言をしてくださった。その中で、先生は「小学校3年生ともなれば、そろそろ自分が何語で物事を考えるべきかを定めなくてはならない」と言われた。私は優泰は日本の国籍を持っているし、家庭内でも日本語で会話をしている日本人であるので、当然日本語が母国語であると考えていた。英語は学校の勉強を受けるためのツールとしての言語で、何も問題無いだろうと思いこんでいたが、どうもそうではないらしい。学年が上がるに従い、学校で使う言語の比重が高くなっていく。当然思考は英語が中心となってくる。今後ともインターでの教育を受けていくならば、家庭内での会話も英語を中心にしたものに改めていかなくてはならないと指摘された。
スパポーン先生には、既に今学期が終了した段階で私たちはチェンマイを離れる可能性が高い旨を伝えており、先生もその事情は良く理解してくださっている。日本に帰るのなら、タイミングとしては今が一番だろうともおっしゃられた。今ならば日本語を完全な母国語として習得するのに間に合うと言うのである。さらにお母さんについて韓国で暮らすのでも、今ならばまだ韓国語を母国語として受け入れられる環境で、しかも母親の言語と学校での言語が韓国語ならば、本人もそれほど苦労しないはずだと言われた。しかし、結論を出すにはまだ数ヶ月の時間があるので、その間はやはり英語をしっかりと身につけさせておくべきだ提案され、市内にある英語の私塾についても紹介して頂いた。
スパポーン先生はこのアドバイスをほとんどタイ語だけで私にされた。ところどころ私が理解できない単語のみを英語で説明してくださった。でも、もしこれを英語で面談したとしたら、私の余りに下手な英語のために、「家庭内でも英語で」と言われるのを躊躇われたかもしれない。こんな下手な英語で話されたら優泰の英語力の足を引っ張る可能性があると判断されただろう。
K.K.トラベルの仕事は、本日の課題としてチェンマイやバンコクからイントドシナ各地への航空運賃表の作成である。この狭いインドシナであっても、数々のルートがあって、調べてみるとずいぶんと沢山の航空運賃が存在している。特にラオス国内やベトナム国内などの地方空港への航空券も盛り込もうとすると、もう収集がつかなくなってくる。お客様の切れ目を縫いながら作業を進め、夜8時半頃にほぼ大枠の運賃一覧表を完成させる。こんどはこれをウェブページ用に再編集するのは明日以降の仕事となる。