9月19日 水曜日
朝、ビートルはまだ修理に出したままなので、ラーさんのご主人の運転するトゥクトゥクで優泰を学校へ送る。やはりトゥクトゥクは早く、7時半前には学校に着いた。帰りにビートルを預けた中古車屋の近くでトゥクトゥクを降りる。
まだ中古車屋の女主人は店に来ておらず、しばらく店の外で待つ。8時過ぎにようやくやって来て、ビートルを見せてもらうと、綺麗に修理してあった。が、女主人は修理したが別の問題が起きたと言う。ガス欠を起こしたが、ガソリンを補給してもエンジンがかからないという。なるほどスターターをまわしてもエンジンがかからないし、排気ガスも無臭だ。これはキャブレターからエンジンへ混合ガスが回っていないためのはずで、ラビットスクーターでの知識を活用して、強制的にキャプレターへガソリンをことにする。やり方は簡単で、エアフィルターからキャブレターへつながるダクトをはずし、キャブ側の吸気口を手のひらでふさいで、スターターをまわせば、キャブで発生する真空でガソリンを吸い込み、キャブに詰まったゴミもろともガソリンが回ってくる訳です。実際にやってみると、スターターをまわして5秒ほどでエンジンスタート。中古車屋の女主人の尊敬(?)の眼差しを受けながら、アパートに戻る。
アパートへもどり、お母さんの依頼でコインランドリーへ行く。その際に自転車がパンクしている事が発覚し、自転車屋へパンク修理を依頼する。修理中にコインランドリーへ洗濯物を投げ込み、自転車へ戻ると、パンク修理はものの10分ほどで完了していたようで、自転車はスイスイと走れるようになっており、洗濯が完了するまで、一旦アパートへもどってお昼(タイではまだ午前10時)のNHKニュースを見る。ニューヨークのテロでニュース枠が延長され、10時40分過ぎにニュースが終わった。急ぎコインランドリーへ戻ると既に洗濯は終了しており、次に洗濯をしたい人が洗濯物を抱えて待っていた。
昼食にはカウマンガイ(茹で鶏載せライス)を食べに、幼稚園の向こうまで出かける。やはりこの近辺では、ここのカウマンガイが一番美味しい。営業は月曜日から土曜日までの昼間だけだと言う事だから、こんど土曜日にでも優泰を連れて食べに来ようかと思う。
昼からはお母さんはダンス教室に行くとのことで、旧市街にあるダンス教室までビートルで送る。レッスンは1時間とのことなので、1時間後に迎えに来る事にして、その間に以前から気になっていたものを確認に行って見る。それはチェンマイの市内バスである。チェンマイ市内にはピックアップトラックの乗合タクシーこそあれど、バンコクなどのような市内バスが存在しない。しかし、私は10年以上前にチェンマイで市内路線バスに乗った記憶がある。中型のオレンジ色をした中型バスで、車体にはコダックフィルムの広告がついていたはずだ。その市内バスの廃車体らしき物がスーパーハイウェイ沿いの空き地に野ざらしになっているのを以前見かけて、一度確認したいと思っていた。待った苦難の役に立つわけではないが、とにかく確認に行って見るとまぎれも無く昔乗ったチェンマイ市内バスであった。それも全部で6台ほどある。いったい何故チェンマイから市内バスが消えたのかは分からないが、私の記憶にあった市内バスは確かに存在していたのだ。
お母さんをダンス教室に迎え、その足で優泰を学校へ迎えに行くことにする。
学校からの戻り道で、優泰にアイスクリームを買ってやる約束をし、住宅街の中をアイスクリーム売り(足こぎ式の三輪自転車で売り歩いている)を探し回り、なんとか買い求めて、アパートへ戻る。アイスクリーム売りは住宅街を鐘をチリンチリンと鳴らしながら走っていて、しょっちゅう見かけるのだが、いざ探すとなると神出鬼没でなかなか見つけられない。
優泰は学校の先生から手紙を持ちかえって来た。そしてその内容を読んで愕然としてしまった。優泰は授業中に他の生徒たちにちょっかいを出したり、奇声を発したりして授業妨害を繰り返していると言うのだ。先生も何度も注意したにもかかわらず、行動を改めないので、大変困っていると言う。
何たることか、、、。英語の授業について行けないだけではなく、授業妨害を繰り返しているとは。優泰に対して、厳重に言い聞かせはしたが、毎度の通り優泰はその場しのぎの生返事を繰り返し、ますます私たちを不安にさせる。私はとても頭が痛くなり、少しベッドで横にならせてもらった。
夕方、明日の朝食用にと、リンピンスーパーへパンや牛乳、玉子などを買いに行く。タイ製のモチも買ってみる。買い物から戻って、コカへタイスキの夕食を食べに行くが、頭の中は如何にして優泰の授業妨害をやめさせるかでいっぱいとなり、メコンウイスキーを飲むどころではなかった。
前日へ 翌日へ
|