5月12日 土曜日
結局、汽車は1時間の遅れを取り戻すことなく、10時になってようやくチェンマイ駅へ辿り着いた。駅前の客引きの雑踏をすり抜け、スダーさんの中古バイク屋に向かう。この週末はバイクに乗って家族で行楽に出かけようと考えている。
スダーさんに身障者用の側車付きバイクを貸して欲しいと言ったが、なれない人は止めたほうがいいと言い、そういえば前輪のブレーキが効かなくなっていたし、これは本当に危ないかもしれないと考え、普通のモーターバイクを借りることにした。明日の夕方まで借りたいと言ったところ、どうやら明日は休みらしく、返す前に電話をして欲しいとか言っているので、あさっての朝まで借りる事にし、借り賃を150バーツ払う。これは一体一日分なのか、それとも二日分の借り賃なのだろうか?二日分としたらずいぶんと安い事になる。
バイクはバッテリーが上がりきっていたが、エンジンなどは快調で、11時前にはアパートに辿り着けた。今日は3人でサンカンペンの裏山にある温泉に行くことにしよう。しかし、もう24時間以上何も食べていないので身体に力が無い。少し何か口にしようと、バナナを一切れと食パンをかじる。
12時前には出発する事ができた。
スーパーハイウェイからサンカンペン街道に入り、途中で一度ガソリンを補給して温泉まで約40キロ。1時間ほどで到着。二人がお腹が空いたというので、まず最初に食堂に入る。やはり疲れが残っているのか、身体がとてもだるい。食堂の椅子に腰掛けているのも少し辛いくらいで、横になりたい。
昼食にはシイタケの入った野菜炒めと、タイ式のラーメン(バミーナーム)、タイ式のやきそば(パッタイ)、チャーハンなどを注文。メニューを見るとずいぶんとバラエティー豊かで、日本料理の項まであり「katsudon」や「Tenpura」などの料理名が並んでいた。しかし、この体調で、どんな形で出てくるか判らないカツドンなどとても食べられそうに無かった。昼食後もしばらく食堂の椅子に座って休憩をし、体力の回復を待つ。しばらく休むと、だいぶ気分が良くなり、園内を歩く事にした。タイマッサージの看板が出ており、お母さんが是非マッサージを受けたいと言うので、マッサージの切符を買う。1時間120バーツであった。しかし、白人のカップルがマッサージを占有しており、順番まで1時間近く待たされる事となった。
お母さんがマッサージを受けている間に、園内を散歩したり、温泉でゆで卵を作ったりして時間をつぶした。4時に也お母さんのマッサージが終わったので今度は3人で温泉に入る事にする。入る温泉は前回同様に、山小屋風の木の樽風浴槽である。今回も温泉のお湯は勢いよく熱湯が出るのに対し、水は生暖かいのがチョロチョロとしか出ないので、熱いお湯をうめるのに時間がかかった。優泰などは熱い熱いと言ってなかなか入ろうとしなかった。この子は、水のシャワーでは「冷たい」と大騒ぎするし、お風呂のお湯は「熱い」とわめくし、許容温度の幅が狭すぎるようだ。
温泉は時間制で、5時過ぎには小屋から出なければならないのだが、運悪く雨が降り始めたので、そのまま小屋で雨宿りをさせてもらう。
雨が上がったのはもう6時になってからでした。
もう園内に人影も無く、店もほとんどしまっており、バイク置き場に残っているバイクもほとんど無い状態でした。夕暮れの道を小さなモーターバイクでチェンマイに向かって走るのはとても気持ちが良く、優泰など途中で眠ってしまった。アパートに辿り着いたときにはもう日が暮れており、これから何か食べ物を買いに行くのも面倒だし、遠くに食べに行くのも面倒なのでアパート向かいのコカ・レストランへタイスキを食べに出ることにした。食欲はまだ本調子ではなく、今日は食後のオジヤは作らない事にした。