2月11日 月曜日 天気、東京もバンコクも晴れ、香港は曇り
実家は駅までバスに乗らなくてはならない。そのバスは平日なら朝5時半くらいから走っているのだが、土日や休日は始発のバスが遅くなる。今日の飛行機は成田出発が9時半と早いので、5時頃にでも実家を出たいと考えていたが、仕事をせずに毎日が日曜日のためか、今日が祝日であることを忘れていた。そして、始発のバスは6時だ。まぁなるようになるだろうと、6時のバスに乗り、西武電車、山手線と乗り継ぐ。京成電車は間一髪のところで成田空港行きの特急電車のドアが閉まる直前に乗り込む事ができた。
香港までのキャセイ航空はガラガラであった。ボーイング777と言う300人以上乗れる飛行機に50人と乗っていない。こんなにガラ空きの飛行機に乗るのは久しぶりだ。10年前の湾岸戦争でアメリカがイラクへ空爆をしたその数日後のドイツ行きのルフトハンザ航空に乗った時に次ぐくらいの搭乗率の低さだ。あの時は、グループで乗り込んだのは私たちの10人ほどのグループだけで、あとは個人客がチラホラ、、ジャンボ機全体でも20人と乗っていなかったはずだ。乗客よりも乗員の方が多いくらいで、スチュワーデスたちはヒマを持て余して機内後部で煙草を吸いながらオシャベリに興じている姿を目撃した。
キャセイ航空はいくらお客が少ないと言っても、タバコを吸っているスチュワーデスはおらず、真面目にサービスに当たっていた。機内食はチキンかシーフードかと聞いてきたので、チキンを所望したところ、これほど乗客が少ないにもかかわらず、品切れになったという。「ビーフでもイイか?」と聞くから、OKすると立派なビフテキを持って来た。どうやらこれはビジネスクラスから持って来たもののようだ。ちょっと得した気分になった。
香港での乗り継ぎはおよそ1時間。成田からの飛行機はガラ空きだったのに、香港からバンコクへの便は満席であった。乗客は香港人、韓国人である。香港も韓国も明日が旧暦の正月にあたり、旧正月の休暇でタイへ向かうところなのだろう。私の隣もバンコクへゴルフに行く香港人の夫婦であった。
バンコクへは定刻より少し早く、4時少し過ぎに到着した。予約しているチェンマイ行きの寝台車は7時少し前の出発なのでまだ時間がたっぷりある。出発ロビーへ上がって電源でも借りるかと上がってみると、ロビーはモスリムたちで埋め尽くされている。昨日のニュースでタイへの観光客が一千万人を超えたが、訪タイ外国人のトップの座がはじめて日本人からマレーシア人になったと伝えていた。「なるほどマレーの人たちか、、それにしてもすごい数だなぁ」と感心していたが、話している言葉を聞くとどうやらタイ人のようである。そしてとても綺麗な服装をしている。特に女の人たちはスカーフもシルクでドレスも金のラメが光ったり、なかなか豪華である。化粧もきっちり決めている。モスリムのカップルがハンバーガー屋のフレンチフライを仲良く食べているので、「なぜこんなにも今日はモスリムの人が多いのか」と聞いたら、夜9時過ぎのサウジアラビア行きの飛行機に乗ってメッカへ巡礼に行くのだそうだ。しかし、このロビーを埋め尽くす人の数は軽く数千人はいる。きっと大半が見送りの人たちなのだろう。
チェンマイ行きの夜行列車は定刻の18:50にドンムアン駅を出発。エアコンのない2等寝台車は、やはり暑かった。開け放たれた窓からは騒音とともに埃やディーゼル機関車からの煤煙、そして小さな虫たちが容赦なく飛びこんでくる。やっぱりエアコン付との金額の差は歴然としていた。アユタヤ駅で夜食にとチャーハンをひと包み買う。10バーツと安いか、ネギが散らしてあるだけのご飯の醤油(魚醤:ナンプラー)炒めにすぎなかった。量モ少ない。上段の寝台に寝転んだが、カーテンを閉めると扇風機の風も入ってこなくなるし、スーツ以外に何も着替えを持っていないから、カーテンを閉めないとスーツを脱ぐ事もできない。Tシャツに短パンでも持ってくるべきだった。
朝食
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厚切りの食パンふた切れ。 |
昼食
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機内食。ビーフステーキと温野菜、海老サラダ、そば、ロールパン、モーゲンペックのアイスクリーム。 |
夕食
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夕食と言うにはまだ早いが、機内食。鶏肉のオレンジソース炒めご飯添え、果物少々、ロールパン。 バンコク到着後、汽車の中でお粗末なチャーハンを食べる。 |
タイ中のモスリムが集まったかのように、モスリムの人たちでごった返すドンムアン空港出発ロビー