6月 9日 月曜日 天気は曇り
遊園地めぐりの2日目。サイアムパークへ行く。性懲りもなくまたも市バスの1日乗車券を買う。クロントイ市場でサイアムパーク行きのバスに乗り換えたが、これが昨日一日乗車券を拒否されたエアコン付きの青いバスである。バスの車掌さんに一日券を見せると頷いた。どうやら、一日券でもOKらしい。うーん、ますます解らない。サイアムパークまでは大して渋滞もしなかったが1時間半もかかった。出発した時間が遅かったこともあるが、到着したのは11時半であった。ここも以前は入場料金が外国人価格とタイ人価格に分かれていた。その差は倍近くも違った記憶がある。今回も料金表示を見ると「外国人(Foreigner)」と英語で記された料金表にはアラビア数字で料金が書かれ、タイ人用にタイ語で書かれた表にはタイ数字で書かれている。しかし、良く見るとどちらも「大人200バーツ、子供100バーツ」となっている。どうやら外国人価格を廃止したらしい。
月曜日なので空いているだろうと予想はしていた。前回お母さんも来た時にはタイの祝日だったこともあり、とんでもない混雑で、ほとんど遊戯具にも乗れなかったし、プールも汚れて入る気がしなかったが、今回は真冬の平日で木枯らしが吹くような日の西武園遊園地以下の客の入りである。まったく、今日は閉園しているのではないかと思うくらい園内に人影がない。お客がいないので遊戯機具も止まったままである。始めにダイノトピアという恐竜館へ入ってみる。一年前に始めてこの恐竜館に入った時は、薄暗い館内で、恐竜たちがヌーッと首を伸ばしてきたりして凄く迫力があったのだが、今回はあまりの客の少なさに電気代を節約してか、恐竜たちはまるで動かない。だからちっとも迫力がない。「中国三千年の歴史館」は更に悲惨であった。中国の歴史上や伝説上の人物をロウ人形で展示しているのだが、メンテナンスがされていないためか、衣類はボロボロ、カツラは毛が抜けかかり、まるで倒産した映画会社の衣装部屋を見ているようである。
遊戯機具も客が5人くらい集まらないと電源を入れないようで、遊戯施設で遊ぶ連中は必然的にまとまって行動するようになり、見知らぬ同士が変な連帯感で、乗り物を1つずつ乗りつぶしていく。はぐれると、人数が集まるまで炎天下でずいぶんと待たなくてはならないのである。日本でなら行列の出来そうなルーブスクリューコースターも、入場中に数回しか走行音が聞こえなかった。優泰がここで気に入ったのはオクトパスと呼ばれるタコ型の遊戯機具で、メンバーを変えながら都合4回くらいも乗っただろうか。
ここの目玉は巨大プールやスライダーのあるプールであるが、こちらも人影はまばらである。流れるプールは何ヶ所もある水の噴出口の大半を閉じ、1つしか水を噴出しておらず、プールの流れが澱みがちである。並みのプールも湖のサザナミ程度とまったく節約している。スライダーだけは大して客もいないのだが、まともに営業をしていた。こうガラガラだと水もきれいで泳いでいても気持ちがよい。しかし、優泰と2人で水遊びをしていてもすぐに飽きてしまう。やはり大きなプールと言うのは、ある程度客がいてあちこちからハシャギ声が聞こえてくるくらいの方が良いみたいだ。
サイアムパークも5時半まで粘って遊んだ。夜8時のバスに乗るので、まだ時間もたっぷりありそうだが、そろそろ閉園時刻となり、園外へ出た。本日の入場者数は100人に満たなかったのではないかと危惧されたのだが、それ以上に驚いたのは、園外にずらりと並んだタクシーの列である。たぶん、入場者の全員がタクシーを利用したとしても、まだお客にあぶれるタクシーが出そうなくらい沢山のタクシーが客待ちしている。にもかかわらず、閉園を促されてポツリポツリと退場してくるお客たちはタクシーの前を素通りして、バス停へと歩いてくる。このタクシーの運転手たちは稼ぎを揚げる必要がないのだろうか、、。
バス停でしばらくバスを待ってみたが、北方面バスターミナルへ行くバスは通らなかった。ひょっとして、直通のバスなどないのかもしれないと思い、適当に市内方面行きのバスに乗る。例の青いエアコンバスである。1日乗車券を見せながら、バスの車掌さんに「北バスターミナルへ行きたいんだけど」と言ったら、「このバスは行きませんよ」と言われた。「それは、承知の上で、どこでどのバスに乗り換えたら良いのか教えて欲しい」と頼んだら、乗り換え場所を教えてくれると言う。バスはどうしたわけか市内とは反対方向へ走り、10分ほどでちょっと賑やかなところに出た。「ここで、26番のバスに乗り換えなさい。でも、この切符はオレンジ色と赤い色のバスしか使えないんだから気をつけて、今度は間違えないでね」と言われた。なるほど、これで謎が半分解決。この車掌さんが言ったとおり、赤とオレンジのバスだけが有効で、青いバスに乗れたのは、「よく解らない日本人が間違えた」と理解してもらい、大目に見てもらっていただけだったのかもしれない。乗り換えのバス停でバスを待っているとラヨンと言う海岸近くの街から来た長距離バスが停車した。行き先はバンコクの北方面バスターミナルとなっている。このバスは市バスではないので一日券は使えないが、市バスより早くて快適そうなのでこのバスに乗り込むことにした。運賃は15バーツで優泰分は無料。結果的にはこのバスに飛び乗って正解だったと思う。バンコクまでの道は平日のラッシュにぶつかったため、各交差点ではものすごい渋滞をして、バスターミナルには8時15分前に到着した。停留所でお客の乗り降りが頻繁な市バスだったらチェンマイ行きのバスに乗り遅れたかもしれない。
バス会社の窓口で行きに忘れてしまった補習校の本を受け取り、待合室ロビーで優泰が「カップラーメンが食べたい」と言うので、私は急いで売店へ走りカップラーメンを買う。バスの出発時間が迫っていたが、バスの車内でラーメンをすすらせたら匂いがこもりそうだと思い、出来上がったカップラーメンに水を入れて冷まして食べさせる。それでも、発車ギリギリになっても食べ終わらず、もうそのままバスに乗せることにして、プラットホームまで走る。バスを目前にして、優泰がリュックサックを背負っていないことを発見し、さっきまで座っていた待合室のベンチまで猛ダッシュをし、ベンチの下に置かれたリュックを発見。バスの出発を5分ほど遅らせてしまった。帰りは2階建てバスの最前列。チェンマイ到着は明朝午前5時の予定。
朝食
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バンコク駅近くの路地裏にて中華麺。 |
昼食
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サイアムパークにてソムタム(青パパイオの和え物)とモチ米。
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夕食
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パートンコーと豆乳。 |
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