4月9日 水曜日 天気は晴れ
タオ島に渡ろうと思って船着場脇の宿屋に泊まったのであるが、島に渡るかどうかは実のところまだ決めかねていた。なにぶんにも島への船は朝7時だけだと言う。昨夜は疲れていたし、7時の船に合わせて起きる自信がなかった。それでも、宿屋の女主人が6時前にモーニングコールと称してたたき起こしに来てくれた。船の切符もこの宿屋の大事な収入源だからだろう。ちなみにこの女主人、男性なら口髭に当たるあたりのウブ毛がやたらと濃い。私はこの女性はオカマさんだろうかと思ってしまった。いや、実際そうかも知れないが、、。
100人くらい乗れそうな船に乗り込むがキャビンはすでにほぼ満席で、優泰と二人座る席を探すのに苦労した。運良く2席並びで座れる席を見つけた。大きなリュックサックを背負った若い旅行者たちはキャビンには入らずデッキでゴロ寝などをしているほぼ定刻に出航し、川を下る。河口近くなのだろうが、しばらくは茶色い川を下り、両岸にはマングローブが茂っている。やがて漁港が見えてきて、沢山の漁船が岸に横付けしている。タイの漁船はカラフルだ。色は薄いライトブルーかミント色が主流で、日本の漁船と比べると船体がかなり反り返った構造になっている。
船内ではビデオが上映されているのだが、日本だったら映倫で18歳以上と指定されるようなようものがかか 船内ではビデオが上映されているのだが、日本だったら映倫で18歳以上と指定されるようなようものであった。船内の乗客の大半が外国人観光客で、日本人の若者も何人も見受けられる。私たちの隣の席も日本人である。上映されているビデ オを見ているは3分の一もいない。大半がぐったりとした表情で寝ている。きっと昨夜の夜行バスでバンコクからやって来たのだろう。昨夜宿泊した船着場前の宿屋には外国人観光客の姿は見えなかったし、チュンポンの町から船着場まではかなり距離がある。夜行バスでやってくれば、7時発の船に乗り換えるのに丁度良いのだろう。
10時にタオ島に到着すると言われていたが、20分ほど遅れた。桟橋には船客を迎えに着た宿屋やダイビングショップがの従業員でいっぱいである。しかし、客引きは少なく普段なら煩く感じる客引きも、こうして何の事前知識もなくやって来たところでは必要悪のように感じる。私たちはどこへ行けば良いビーチがあるのかもわからない。宿の相場もわからない。桟橋の袂にいた若いタイ人に声をかけて尋ねたところ、「サリービーチが良いよ」と教えてくれて、そのビーチから来ている宿屋の従業員に引き合わせてくれた。
宿泊することにしたのはビュークリフと言うビーチのはずれ岬にあるバンガロー。いくつか部屋を見せてもらったうち、一番安い400バーツの竹編みのバンガローに泊まることにした。木に囲まれ、涼しげである。一番高い部屋はエアコン付のコンクリート製で800バーツ。エアコンの電源を入れなければ600で良いと言っていたが、私は竹編みのバンガローに心引かれた。室内も狭いながら掃除されているし十分快適である。それにオーシャンビューでもある。さっそく、優泰と海へ降りてみる。岬側なので、海は岩場であった。ほんの小さな砂浜があって、そこから海に入る。遠浅ながら海底にも岩や石が多く、歩きにくい。私は足の裏を切ってしまった。優泰も転んで足と手のひらの何箇所かを切ってしまった。しかし、海水はとても綺麗で、熱帯魚が沢山泳いでいるのが見える。餌付けでもされているのか人を怖がらず、むしろ近寄ってくるくらいである。緑色でキラキラと光る15センチほどの魚がとても綺麗であった。
昼食には屋台風の店で、串焼きとソムタムを買って食べる。これと缶ジュースで140バーツほどになったのだから、さすがに物価が高い。チェンマイの倍くらいであろうか、、。買ってきたもので恐縮ながら、宿屋の食堂にあるテーブルを使わせてもらう。部屋にはベッドはあるもののテーブルや机と言ったものがない。この食堂の人は親切で、スプーンやフォーク、皿などを出してくれた。食後、優泰に昼寝をさせて、日が西に傾きだしたところで岬のすぐ北側のビーチへ行ってみる。ここは広広としたビーチで白い砂浜が1キロ以上あるだろうか、優泰にバドミントンを教えるが、ラケットの空振りばかりでシャトルは地面に落ちるばかりである。ラケットの振り方を手ほどきして、ゆっくりそっとシャトルにあててごらんと言っても、力いっぱいラケットを空振りしてしまう。次にフリスビーにも挑戦させたが、これもテンデの方向にブン投げるばかりである。
こちらのビーチは岩や石もなく、安心して水には入れるのだが、とんでもない遠浅で、ちょっと沖まで行っても、膝までくらいしかの深さがない。さらに沖へ行くとまた岩だらけになる。そのかわりこちらでも魚が泳ぐのが見られる。砂はとても目が細かく、この砂を身体にこすりつけると気持ちが良い。海水の中にしゃがみこんでピチャピチャやっていたら大きな犬がやって来て、私たちの周りで魚を追いかけて回り始めた。犬はバシャンバシャンとしぶきを上げながらダイブするのだが、魚はいつとも捕まらないようである。海から上がり、ふたたびフリスビーをしようとしたら、犬が興奮してしまって、フリスビーを離さない。取ろうとするとウォンウォンと吠えるのである。フリスビーは犬にかまれて何箇所かに穴があいてしまった。海に沈む夕日がとても綺麗であった。
朝食
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アンパン1個。 |
昼食
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ビーチで買った串焼きとソムタム(青いパパイヤの辛くてすっぱい和え物、もち米)。
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夕食
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ビーチサイドのレストランでバジル入りのチャーハン。 |
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