台湾の有名な清涼飲料水に「沙士」と言うものがある。ジンジャエール風のルートビールなのだが、この味は練り歯磨き粉に似ていると言われていて、これを初めて飲んだ日本人には、相当な違和感を与えてしまうようだが、飲みなれれば、これはこれで爽やかな炭酸飲料である。特に脂っこい料理にも良く合う。ところが、この英語での表記がSARSとよく似ており、今台湾中国で大問題になっている急性肺炎の略名とそっくりなのである。たしかリンピンスーパーでもこの「沙士」を輸入販売していたと思うので、暇を見てどんなつづりだったか確認してみようと思う。
ビートルの修理進行状況を確認しようと修理屋へ自転車で駆けつけてみると、ビートルの前輪を支えるシャシーなどが分解されており、修理人が言うにはシャシーの軸が磨耗していると言う。回転部分のグリースが固まってしまっていて、それでシャシーが磨耗しているらしい。どうやら以前のオーナーがグリースアップをしてこなかったらしい。このカチカチの固まり具合から見て、ひょっとしたら製造後一度もグリースアップをしたことがなかったのではないだろうか、、。修理人はヘラで固まったグリースを削ぎ落としながら、磨耗した部分を補修できるかどうか確認してみるという。まぁまたところ、磨耗部分に引っ掻いたような傷がついているのだが、全体としては安全性能に大きな影響を与えそうにも見えないのだが、、。そもそも、もう相当に古い車であるし、磨耗してしない部品を探すのが難しいくらいだ。この磨耗部分とハンドルの歪みと一体どんな関係があるのだろうか、、。そもそも、自動車などの整備に関して、タイの自動車オーナーたちの認識は日本人と大きく異なる。法定点検のようなものもほとんどないし、オイル交換をすることを知らないドライバーも多い。壊れて動かなくなって初めて修理人を呼ぶ。そしてエンジンが回りだしたら根本原因を確認しないで、修理完了となってしまう。道を走っていてもあからさまな整備不良車がたくさん走っていると、ハイウェイ沿いには故障車がたくさん止まっている。
昼ご飯にマーマー・ブランドの即席麺を食べる。マーマーと言うブランドはタイでもっとも名の売れたブランドの1つで、即席麺の代名詞にもなっている。タイの即席麺は通常袋麺が1つ5バーツで、内容量が50グラムである。日本の即席麺は普通80グラムだから量的にタイのものは相当に少ないと言える。たぶん、タイ人の中にもそんなことを思っている人がいたのだろう、マーマー・ブランドでこんど新しく発売されたものに70グラムという、従来よりも4割方量をふやしたタイプがでた。味は従来の売れ筋であった豚挽き肉味のみ。価格はやはり4割増えて7バーツとされていた。今日の昼にその70グラムのマーマーを食べてみるが、やっぱり食べたりない。ちなみに、お母さん用にキープされている韓国製の即席麺を確認してみると内容量が120グラムもあった。韓国人はそれだけ大食漢だと言うことなのだろうか、、。
午後に再び修理屋に行ってみると、シャシーの補習は強度上の問題からできないと言う。交換しかないが、チェンマイにはパーツがないので前輪のシャシー一式をバンコクから取り寄せる必要があると言う。まったく、ずいぶんと大掛かりなことを平気で言ってくれる物だと半分あきれながら、そんなことしたら修理代がいくらかかるか解らないので、「それって高いんじゃないんですか?」と聞くと、「たぶん、でも値段は知らない」と言う。値段確認もされずに発注されても困るので、明日までに値段を確認しておくように依頼する。私もだいぶタイ人化してきて、「まだ走っているのだから、ハンドルの歪みくらいどうでも良いか」みたいな感覚になりつつある。
修理屋からの帰り道でムアンマイ市場に立ち寄り買い物をする。グアバ3個1キロ(10バーツ)、パパイヤ1.5キロ(15バーツ)、タマネギ1キロ(25バーツ)、ほうれん草半キロ(13バーツ)、ネギ一束(5バーツ)。自転車の前カゴは野菜でいっぱいになってしまった。さらにお母さんからは牛乳とパン、玉子などをスーパーで買ってくるように言い付かっていたので、巨大スーパーのロータスにも回って牛乳などを買い込み、最後にタニン市場でソーセージや玉子などを買う。自転車のカゴだけでは足りず、ハンドルにもスーパーのビニール袋がいくつも垂れ下がって、まったく自転車に乗りにくい。汗もかくし、喉も渇く。おかげでアパートに帰って水のシャワーを浴びた後、ビールがやたらと美味しかった。
朝食 |
キャベツ炒め。 |
昼食 |
マーマー・ブランドの即席麺豚挽き肉味。 |
夕食 |
小屋がけ食堂より、鶏肉の生姜炒め、豆腐と野菜の炒め物。 |