旧チェンマイ通信のページへようこそ。 (2001年から2004年まで、3年半の記録)

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10月3日 金曜日    天気は曇り

 午前5時過ぎ、アユタヤを過ぎたあたりでバスの車内に明かりがつき、間延びしたようなタイ・メロディーがスピーカーから流されて、起床させられる。できればバンコク到着ぎりぎりまで寝かせておいてほしいところだったのだが、、。

 バンコク到着は午前6時。このままスリウォン通りにある事務所へ向かったのでは早過ぎるので、バスターミナルで少々時間つぶしをし、7時半に市内へ向かう路線バスに乗り込む。上手い具合に渋滞し、それても私は始発から乗っているので座席に座ったままで、市内中心部までの1時間半を再び寝直しすることができた。満員電車や満員バスで席にありつけて居眠りをすると言うのは、特別に優越感に近いものを感じてしまう。我ながら性格が悪いとも思えるが、この惰眠が実に気持ちがイイのである。ふかふかの布団で寝るのと同じくらい幸福感がある。

 事務所に入ってすぐにミーティング。しかし、内容は私の持参した企画書に関することではなく、チェンマイを始めとして北タイでの長期滞在日本人をターゲットにした事業計画という感じのものになってしまった。一杯が65バーツもするアイスコーヒーを喫茶店で飲みながら次回までに私がこの件に関してビジネスプランを作成すると言うことで結論が出た。私はこの手のミーティング時に今ひとつ押しが弱くて、すぐに相手のペースにはまってしまいやすく、また依頼事を断れない性格である。それはビジネス上の大きな問題ではないかと自分でも認識しているが、どうにもならないらしい。
 ミーティングのあとは事務所内のパソコンの調整をする。マウスが動かなくなっているバソコンやバックアップデータの復元ができないでいるパソコンを見て回る。そのうちにH部長に昼食に誘われ、タニヤにある桃太郎ラーメンと言うラーメン屋に入った。ラーメン屋の客は日本人ばかりで、それも観光客ではなくサラリーマン風なので、まるで東京のビジネス街にあるラーメン屋の雰囲気である。チェンマイの屋台ラーメンとは相当に雰囲気が違う。チェンマイのラーメン屋台で日本人ビジネスマンを見かけることは皆無である。私はこのラーメン屋で「桃太郎ラーメン」と言うのを注文した。値段は120バーツだから、タイの諸物価から比べるとずいぶんと高い。どんなラーメンが出てくるかと思ったらばスープが餡かけ風のトロミのついたラーメンであった。

 午後、事務所の社長の白いベンツに乗せられて、社長が所有するマンションを見せられに行く。ルンビニ公園に面したランスアン通りと言う、東京で言ったら白金台のようなちょっとハイクラスの住宅街にあるマンションで、社長はここのマンションを日本人長期滞在者向けのサービスアパートとして貸し出したいと言う。ついては私に長期滞在者を紹介してほしいと言うのである。社長のもくろみはチェンマイには日本人長期滞在者が多いだろうし、その中には次はバンコクにと考えている人もいるはずだから、そうした人を取り込んでくれと言うことらしい。しかし、私はチェンマイで日本人との付き合いがほとんど無いし、そんなことを依頼されても困ってしまうのだが、やはり断りきれない。困ったものである。一応部屋を案内されたが、どう見ても長期滞在者というよりは、駐在員家族向けである。家賃もチェンマイあたりとは比べ物にならないくらい高い。そこで、私は提案として、ビジネスでの短期駐在者を狙うべきではないかと提案する。この提案は受け入れられたのだが、「そろしい、じゃビジネスの短期滞在者を送ってくれよ」とまた過大な依頼になってしまった。

 夕方6時過ぎに事務所を出て、バスターミナルへ向かう緑色の民営路線バスに乗った。朝の渋滞の中で1時間半ほどかかった道のりだから、帰りも同じだろう。8時25分のバスだし、バスターミナルでカップラーメンくらいはすすれそうだと思っていた。しかし、バンコクの金曜の夜はそんなに甘いものではなかった。渋滞は市内中心部よりも、むしろ市内から離れたバスターミナル近くがひどかった。高架鉄道の終着駅のあるモーチットに差し掛かったのが7時40分。あと、直線距離にして2キロくらいの距離である。楽勝かなぁと思ったら、それからがぜんぜん動かない。とうとう8時25分を回ってしまった。携帯電話でバス会社に「もうすぐだから待ってよ」と依頼したが、「次の便に乗りなさい」と断られてしまった。結局、バスターミナルへは8時40分過ぎに到着、バスの係りに事情を話したが「そのバスはもう出たよ」とつれない返事。押されっぱなしの自分だが、後続らしいバスに乗り込んで、バスの車掌さんと交渉する。すると「予約は満席だけど、どうせあなたみたいに渋滞で乗り遅れる人がいるから、しばらく待ってなさい」と言われる。本当にその通りで、私は席を確保することができた。9時過ぎにバスはバンコクを出発してチェンマイへ向かう。カップラーメンを食べると言ったこともできず、車内で配られた菓子パンをかじって夕食代わりとする。

朝食
バスでもらった菓子パン。
昼食
タイ式中国風精進料理(?)、焼きそばと湯葉巻揚げ。
夕食
バスでもらった菓子パン。乾燥バナナチップ。

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メオダムきまぐれ日記
(2015年5月からのブログ)

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