6月3日 木曜日 天気は晴れ
「お父さん、鳥が呼んでるよ」と5時前にお母さんが私を起こしにきた。そう、鳥は早起きなんだよなぁ、、。でも、私としてはあとできれば30分ほど寝させてほしいのだが、まぁ、鳥が呼んでいるのならし方があるまい。ベッドから出て鳥を見てみる。昨晩と同じにドイステープが見える窓辺に置いておいたのだが、ちょうど外の野鳥たちが鳴きながら飛びまわる時間帯らしく、我が家の鳥もそれに反応してしまったらしい。まずは、朝食を食べさせてやろう考えた。我が家にはK.K.トラベルのようにアロワナに与えるような幼虫(ネルウォームと言うそうだ)はいない。獣医さんは生肉が良いと言っていたので、お母さんに「何かお肉ないか」と聞いて、冷蔵庫で凍らせてあった牛挽肉を用意してもらった。獣医さんは「生肉」と言っていたが、本当に牛肉などを食べるのだろうか?
クチバシをこじ開けて、挽肉片を喉の奥に押しこむ。鳥は何事かと言った顔をしているが、そのうち飲みこんだ。よしよし、何とかなりそうだ。そうそう、薬も飲ませなくては、、。黄色とピンクの薬を0.2ccずつシリンダーにとって、これもクチバシをこじ開けて喉の奥に流し込む。これも成功したかに見えたのだが、私も朝食の納豆を食べている時に、挽肉と薬がまぜこぜになったものを嘔吐してしまった。人間なら下を向いて嘔吐すべきところを、鳥というのは上を向いて、頭を振りながら嘔吐するものらしく、鳥の周囲に吐瀉物が撒き散らかされた。
鳥に関して、家族の反応であるが、動物好きではないお母さんだが、こうした雛どりは可愛らしく感じるらしく、遠巻きながらじっと見守っている。触ってみたいらしいのだが、おっかなびっくりで、なかなか手を伸ばせないでいる。一方、優泰は好奇心満万で、触りたがるのだが、小鳥の取扱がまるでわからず、加減を知らないのだから、むやみと触らせるわけに行かない。手の上に載せてやり、そっと身体をなでてやるように教えてやると「なんだか、手がくすぐったいね」などと言う。
K.K.トラベルに出社しても、この鳥に振り回されている。経営者は動物好きでは無いようで、「タロー、また連れてきたのぉ、、こう言うのはね、動物園に預ければ大丈夫なんだから」とブツブツ言っている。それに対して、K.K.のスタッフたちはオリジナル・タイプのタイ人なので、動物好きである。まぁ、ヒマを持て余しているところへ持ってきて、こんな鳥が舞い込んで来たら、それに心奪われるのも無理はないだろう。パソコン・ゲームを禁じられ、チャットも禁止、漫画も昼寝もダメとなっているのだから、、。
K.K.の社内パソコンは私の見る限り、もうOSの再インストールをしない限り再起不能に思える。システムツールが上手く働かなくなり、MSアクセスは起動しなくなった。すぐにフリーズを起こしてしまう。そして、マウスを動かすとジリジリジジジと変な音がパソコン本体から聞こえてくる。私はOSの再インストールが必要だと感じているのだが、スタッフたちは、「でもまだ使える」と言って業者へOSの再インストールの依頼をしたがらない。私もタイ語のOSなどインストールのし方がわからないので、手を出したくない。スタッフたちはメールとワードが動けば、それで十分なのである。そして、私も社内用データベースが消えてしまったし、これはもうこれ以上やってもダメだと言う天からの聞こえざる声ではないかと解釈することにした。
空港へ飛行機の予約の交渉をするため向かう途中で、プアクハト公園近くのペットショップに立ち寄り、鳥用の餌と鳥かごを探した。ペットショップの店員たちは、この鳥に何を与えてイイのかわかっておらず、インコ用の粟と、ニワトリ用の飼料を出してきて、どっちにする?と聞いてきた。獣医さんが言っていたのは、肉食性だと言うことだったし、どちらも向いていない気がする。別の店に入ってみると「九官鳥用」の餌が売られていた。固形の小さな団子状の餌である。ちょっと硬過ぎる気もしたが、これを水に漬けて戻してやれば、食べやすくなりそうだ、、。鳥かごは、洗濯物などを入れるプラスチックの蓋付き籠で代用することとした。この餌を買ったペットショップ、店の女主人が「お客さんはタイ人か?」と聞いてきた。私の下手なタイ語を聞けばタイ人でないとはわかるのだろう。「日本人だよ」と答えると、「自分の亭主も日本人だ、ほらあそこに座っている」と言う。チェンマイは隠れたところに日本人が住みついているものだなぁと改めて感じ入る。
夜のラジオを済ませたあともK.K.トラベルで用事を済まし、今晩も帰宅は10時を過ぎる。鳥は早起きをするものだが、私と一緒にいるので夜更かしもすることになる。そのためか、日中でも目をつぶって昼寝をしていることが多い。
朝食
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納豆ご飯。 |
昼食
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揚げ豚肉団子、ナムプリック。 |
夕食
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カレーライス。 |
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