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8月3日 土曜日    天気は晴れ 

 TPNさんとタイ東北一周ドライブの3日目。昨夜来の雨も朝7時には止んだ。今日と明日はメコン川に沿って北上するドライブである。ビートルの始業点検時に補修の必要な個所を発見する。どうやら昨日の月面クレーターのようなデコボコ道を走ったために、トラブルが発生してようである。昨日も走行中のエンジン音がいつもと違う事に気づいていたが、どこに異常があるのかわからず、「まぁ走っているからいいや」くらいにしか考えていなかった。それが今朝点検してみると、エンジンからの排気ダクトと消音器の接合部分がはずれている。出発前にまずは10分ほど補修をする。

 トーキョーホテルの壁にウボンラチャタニ県の観光案内地図が貼られており、それによると、市の東30キロほどのところで、東北タイを横断するように流れる大河ムーン川とメコン川が合流する地点があり、観光名所になっていると言う。ここでは、2つの川が合流するのだが、2つの川の色が異なり、合流地点より下流では2色の筋のあるメコン川が眺められると言う。
 しかし、観光地図は間違っていた。合流地点までは80キロくらい離れており、とても遠かった。おまけにどこをどう走れば良いのかわからず、川の合流地点を探すために、かなり苦労をした。工事中の橋の上では、間違ってビートルでワイヤーを踏んでしまい、そのワイヤーが車軸に絡まってしまうと言うアクシデントにまで見舞われてしまった。

 合流地点は川沿いの豪華リゾートホテルの庭先からと、寺院の境内から眺める事ができた。メコンの流れは速いが、広い川幅と対岸のラオスの鬱蒼とした森は感動的であった。でも、川の色は2色ではなかった。どちらの流れもミルクコーヒー色であった。たぶん、ムーン川の方に昨夜の雨で土砂が流れ込み、メコンと同じ色になってしまったのだろう。

 合流地点からはメコン川に沿って北上を開始。サンサルンビーチと言うのが地図上に表記されていた。当然ながらビーチと言っても海辺ではなく、きっとメコン川の川原が砂地で、ビーチのようになっているからそのような名称になったのだろうと想像したが、実際言ってみたらば、砂地すらなかった。聞けばメコン川の水が増水しているそうだ。この名前だけのビーチにあるソンコンリゾートと言う安直な施設で昼食とする。せっかく東北タイに来たのだから、東北タイの名物料理「ソムタム(青パパイヤの和え物)」を注文しようと言うことになった。メニューからタイ風とラオス風のソムタムを注文したら、ソムタムを今日は仕入れていないと言う。残念、じゃ他に東北タイ料理は何があるのだろうと、再検討しようとしていたら、私たちのテーブル横にいた家族連れの旦那がウエイトレスに「ソムタムなら外から買って来て食べさせなさい」と言いつけてくれて、私たちは無事にソムタムを食べられたが、やはり本場のソムタムはとても辛かった。

 ビーチから南ラオスの中心都市サワナケットの対岸にあるムクダハーンの町まで、午後もひたすらドライブ。沿道にはほとんど人家もない。走り始めて1時間ほどで、検問に引っかかった。何時もなら、乗っているのが日本人とわかれば、すぐに通してくれるのだが、今回ばかりはそうはいかなかった。私は車の登録証を見せたり、TPNさんはパスポートを見せたり、質問も「どこからどこへ何の目的で」とかなり細かい。車内の検査も、床敷きのカーペットまで剥がすほどの念の入れ様だ。しかし、何も出てくるわけでもなく、10分ほどで開放された。やはり国境が近いからだろう。それに地元の車さえほとんど走らないような田舎道で、日本人が走ってくれば警官としても「こりゃタダモノじゃない」と考えて当然だろう。が、「タダモノじゃない」と焦ったのか、トランクやカバン類の検査もせず、パスポートも初めて見るのか、一番大事な顔写真のページすら開かず、ビザ欄にあるスタンプばかりを珍しそうに眺めていた。

 ムクダハーンの町には、3時半過ぎに到着。メコン川に沿ったインドシナマーケットを見学する。と言っても、それほど珍しいものもなく、中国製の商品が目立つ程度であった。しかし、珍しい人には会えた。以前優泰が習っていた日本人補習校の「ひらがな教室」を受け持っていたリエ先生はばったり遭ったのである。たまたま、今日の午前中にTPNさんと「ご主人の転勤の関係で、4月にチェンマイからウボンラチャタニへ移った先生がいた」と噂をしていた矢先である。リエ先生はたまたまウボンラチャタニから日帰りで遊びに来れるムクダハーンに来ていたそうである。聞けば、やはりウボンよりチェンマイがずっと住み良いそうで、在住の日本人も10人ほどしかいないそうだ。日本風のお米も手に入らず、先日は17時間かけてバスでチェンマイへお米の買出しに行かれたと言われていた。

 ムクダハーンの次ぎは、夕方のタートパノムに立ち寄った。タートパノムは東北タイ一の名刹だそうで、四角錘のような白地に金の装飾のある背の高い仏塔がそびえている。タイ人で知らない人がないくらい有名な寺なのだが、信心の足りない私には、いったい何故この寺がそれほどありがたいのか良くわからず、ただ、「白くて綺麗な仏塔だ」としか感じられなかった。

 今晩の泊まりはナコンパノム。この町の第一大旅社、英語名「ファーストホテル」には20年前にも泊まった事がある。建物は20年前とほとんど変っていないようだ。料金もそれほど値上がりしていないのか160バーツであった。エアコンもない部屋だが、夜にはメコンからの川風が涼を運んできてくれる事だろう。

朝食
バナナを4本食べる。
昼食
メコン川辺のソンサルンビーチで食べる。タイ風とラオス風のソムタム(青パパイヤの和え物)2種とモチ米、川魚のフライ。
夕食

ナコンパノムの街で、ヌアヤーンと言う料理名になっている豚鍋を食べる。

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メオダムきまぐれ日記
(2015年5月からのブログ)

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