3月2日 火曜日 天気は晴れ
昨日よりヌンと言う女性スタッフが出社してきていない。昨日だけなら、ただの休みかとも思えるのだが、2日続けて出社してこないと、ただ事ではない。それに他のスタッフたちもそのことをちっとも話題にしてこない。いつもならば誰かが休めば、「鳥インフルエンザにかかったんだよ」とかくだらない冗談を飛ばすスタッフたちもダンマリである。そこで、経営者に「ヌンが2日続けて休んでいるがどうしたのだろうか」と問い掛けると「先月一杯でクビにしたよ」と平然と言う。それを聞いて私は唖然とした、以前から経営者は二言目に「ヌンには辞めてもらう」と言っていたが、とうとう実行してしまったらしい。正直なところ、ヌンは私がK.K.トラベルに来始めた当初、私の目からするととんでもないスタッフであった。とにかく英語はオーストラリアへ留学体験もあり、そこそこ上手なのだが、お客さまの扱いが雑だし、関係協力機関(つまりホテル予約代行業者やツアー会社)としょっちゅうケンカをしていた。しかし、その後徐々に態度に丸みが出てきて、最近ではお客さまからの評判もだいぶ良くなり、お客さまのニーズを読んで、「これなんかどうでしょうか」と提案もできるようになってきていた。そこへ来てのクビと言うのは、私としてはとても残念である。
経営者としても面白くないことがいくつもあったらしい。まったくお話にならないくらいの薄給ながら給料を出している従業員が、しょっちゅう会社のパソコンで株情報を見ている。注意をしても改めない。そして「会社の給料なんて1ヶ月働いてもちょっとしかないけど、株だと1日でもっと稼げるからね」と堂々と言ってのけるのだから。また、確認と言う作業が下手で、予約の間違えや、チケット類の紛失もしばしば発生していた。その点で言えば120%クビで当然なのだが、それでもまだ他のスタッフよりはミドコロもあった。正直なところ、K.K.トラベルのカウンターにゴロゴロしているスタッフの中で、多少なりとも売上を計上しているのは彼女くらいである。他の男性スタッフは販売についてはまるで無関心で、まったくの雑役以下である。
問題は、私にも降りかかってきた。ヌンがいなくなった後の業務だが、私がそれを引き継ぐようにとのことである。私の考えでは、引継ぎと言うのは前任者が退職する前に後任者へ申し送りをしたり、書類の説明をしてくれるものと信じていたが、こうして辞めさせてから「タローがやりなさい」はどうしたものだろうか。一般的な西洋人の旅行者向けの業務なら私の守備範囲であるが、来月のタイ正月休向けに売り出すタイ人観光客向けの海外パック旅行の販売も私の仕事となってしまった。正直、これは大変なことになってしまった。第一、タイ語で書かれたツアープログラムなど私には半分も読めやしない。私設秘書のギフトさんに担当させたいが、まだ業務知識が備わっていない。私にとっては八方塞である。
午後に業務提携先のレンタカー会社ノーザン・ホイール社のオヤジさんがやってきた。それもとんでもなく大柄のセーラー服を着た少女2人を連れている。なにか問題でもあったのだろうか?いつもなら私がヒョコヒョコと出向いて仕事向きの話をするのに、先方からやってくるなんて、、。
「ウチの娘で、今年13歳なんですよ」とオヤジさんは口を開いた。「2人とも70kg級の女子柔道の選手」なのだとも言った。柔道をするとこうした体格になるのか、それともこうした体格だから柔道を始めたのか説明がなかったが、「ワタノータイパヤップの一年生」なのだそうだ。そして、日本語の補講に参加させてほしいと頼んでこられた。オヤオヤ、また受講生が増えてしまった。ワタノーの学生であればムゲに断るわけにも行かない。第一、次の学期から、この2人の少女たちの学年の日本語を担当するように外国語教務主任の先生に言われていたばかりである。柔道など日本の格闘技をやっているのだそうだから、日本語にも関心を持って臨んでくれるかもしれない。受講生の数が増えると言うことは、それだけ私の負担と学習進度の遅れを増長させるが、まぁ致し方ないだろう。
このところプーケット旅行を計画されている長期滞在中の日本人の方が多くなった。たぶん先月プーケットを旅行されたMさんが宣伝をしてくださったからだろうと思われるが、おかげで先月以来懇意にしているバンタイビーチ・リゾート・ホテルにもメンツが立つようになってきた。来月になればプーケットもオフシーズンに入り、料金的にもぐっと安くなってくるだろうから、ますます旅行需要を喚起できるかもしれない。本日も5名さまのツアーのお申し込みを受ける。
朝食
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ご飯とアミの佃煮、炒り玉子。 |
昼食
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汁無しクオッティオうどん。 |
夕食
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ご飯と韓国焼肉のブルコギ。 |
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