1月2日 金曜日 天気は晴れ
同じアパートに住むIさんから頼まれてゴールデン・トライアングルまでドライブをする。車はIさんのもので、私は運転手役に雇われた形となっている。7時半にアパートを出発、国道107号線、ファン街道を北上し、チェンダーオ手前で朝食とする。ここまではIさんの運転。私は半そでのサマーセーターのようなものを着ていたのだが、山に囲まれた渓谷沿いのリゾート風レストランに降り立つと息が白くなるほど寒くて、凍えてしまいそうである。チェンマイの冬もなかなか侮れないものがある。
朝食後、チェンダーオ洞窟にも立ち寄ってみるが、今まで見たこともないくらいの人出である。私はてっきりお祭りでもしているのかと思ったが、どうやらそうでもなく、ただの観光客のようである。洞窟内もひっきりなしにカンテラを手にしたガイドに導かれて観光客が入ってくるので、狭い洞窟内は酸素が足りなくなるのか息苦しく感じた。この時点では私はまだどうしてこんなにたくさんの観光客が来ていたのかまるで理解をしていなかった。
午前中の寒さも昼が近づくにつれてだんだん暑くなってきた。できれば昼ご飯にはミャンマー領に入ってカジノホテルのレストランで食べようかと思っていた。あそこには小規模ながら首長族など山岳民族を集めた施設がある。Iさんは日本からお嬢さんが見えていて、その観光案内でこうしてゴールデン・トライアングルへ向かっているのだから、こうしたポイントは必須である。ところが、チェンライ県との県境近くに来たところで正午を回ってしまった。ここから国境まではまだ1時間以上かかるし、出入国手続きなどをしていたらガジノホテルに到着した頃には昼食時刻を逃してしまいそうである。チェンライへの峠の途中で、山岳民の村を示す矢印があり、首長族とカジノ・ホテルでの昼食をあきらめて、この峠の途中にある山岳民の村へ入ってみることにする。私は英語の表記まで矢印には書かれていたので、てっきり観光集落かと思っていたが、細い道を進むと、すぐに舗装は途切れてわだちの深い土の道となり、アップダウンも急になった。進むこと2キロほどで、山岳民の集落に到着。山岳民と言っても子供と年寄りばかりの村で、山岳民独特の衣装を着けているものもいない。でも、質素な竹編みの家屋と黒豚が歩き回る集落は平和な感じがした。はじめは遠巻きにしていた子供たちも、次第に私たちの関心を引こうとしてか、近くに寄ってきて、おどけて見せてくれたりする。
山岳民の集落に寄り道したりしたものだから、チェンライ県側へ入ったときには午後1時を回っていた。これからどちらに向かっても、まともなレストランなどありそうにない。であれば、と私はハンドルを左に切り、メーサロンへの山道へ入った。メーサロンはかつての中国国民党軍の前線基地として知られ、中国色の強い村である。近年観光開発も進み、リゾート風のホテルもある。施設面では劣るが、メーサロン・リゾートと言うもと国民党軍の教練基地を改装したホテルがある。そこでは雲南料理が食べられることになっている。メーサロンの集落が近づいたところで驚いた。こんな山奥でありながら、渋滞しているのである。狭いメインストリートには路上駐車の車があふれ、なかなか身動きができない。なんとかメーサロン・リゾートにたどり着いても食堂も団体客なのか、大賑わいである。さすが本場なのか、ここのレストランのサービスは一昔前の中国大陸並で、従業員は愛想があまりない。注文も取ろうとしないし、先客が食べ散らかしたテーブルもなかなか片付けてくれない。
注文した料理だが、鶏とカシューナッツ炒めにはカシューナッツが入っていないし、酢豚はただの豚肉の炒め物、どれも中途半端で、まずまず美味しかったのはヤキソバくらいであろうか、盛りも大皿を注文したのに大した量がない。それでも、何品も注文したので、途中で満腹になってきた。マントーもでかい。ところが、最後に出てきたチャーハンだけはやたらと盛りがよく、10人前くらいありそうである。具はほとんど入っていないのだが、、、。これは大半を食べ残してしまった。
食後はメコン川沿いのチェンセンへ出て、そこからメコン川でモーターボートに乗って、ラオス領のドン・サオ村へ渡る。ここで私は土産にラオス産の焼酎を買う。4合くらいの量がビニール袋に入って売られていて、一袋が20バーツであった。蒸留や精製の度合いは低いようであるが、素朴そうで、タイの大量生産された焼酎などよりもずっと美味そうである。
チェンセンからの帰り道は、今まで体験したことがないくらい車が多く、チェンライ市内では渋滞にすら巻き込まれ、チェンマイに戻ったのは夜9時を回っていた。今年はどうしてこんなに車が多かったのだろうか?
朝食
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チェンダオ手前のホームメイドにて唐辛子炒めライス。 |
昼食
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メーサロン・リゾートにてハテナ・マーク付きの本場中国料理。 |
夕食
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グランド・ランナにて北タイ・オードブル、小鯵のフライ、サーモンのナンプラー漬け、グアバのソムタム、ヤシの実入りトムヤムクン・スープ。 |
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