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寒中ツーリング
2月25日19:15、コンケーンのバスターミナルでバンコクへ戻るバスを待っている。
ちょうど一週間前の金曜日の夜にピサヌロークへ入ってからずっと、地方回りを続けて、やっとバンコクへ戻れる。

もともとはピサヌロークで週末のツアーをこなしたら、そのまま週明けからはバンコクで、当面はあちこち出かけずに、なるべく休みを入れて体を休ませるつもりでいた。
市場で冷蔵庫一杯の野菜も買い込んでおいた。
それが急にツアーの仕事がウドンタニ・ブンカーンで入ってきて、さらにウドンタニとコンケーンの支店在庫の棚卸まで命じられてしまった。
そんな訳で、一週間ずっと旅回り。

もともと、旅しているのは好きなのだけれど、一週間で3回も夜行バスに乗るというのは、やっぱり体力的にきつい。
それと月曜の朝にウドンタニへ到着したら、大寒波襲来。
気温が13℃くらいまで下がっている。
風邪でも引いたらえらいことになってしまう。
そして一番気がかりなのは、もともとのんびり過ごすために市場で買い込んでおいた野菜が傷んでしまっていないかということ。
キャベツやナス、長ネギにオクラなど、毎日食べても1週間分にはなるくらい放り込んでおいたのだけど、食べられなくなっていたら悔しい。
その野菜だけれど、ひところに比べると、値段がだいぶ安くなってきた。
10月くらいから年末までは、キャベツなど葉モノ野菜を中心に随分と値段が高くて、キャベツなど、おいそれと買えなかった。
でも、野菜が安くなったからと言って、冷蔵庫の野菜がダメになっても悔しさが軽減されるわけではない。

ウドンタニに月曜に入って、その日は時間があったので、市内でバイクを借り出す。
1日300バーツで125ccのスクータータイプ。
日本では同じく125ccのラビットスクーターに乗っていたのだけれど、実はラビットスクーター以外のスクーターには絶えて乗ったことがなかった。
このところウドンタニではタレーブアデーンへ行くのに2度ほどスクーターを借りている。
そして感じるのは、ラビットスクーターとは乗った感じが全く違う。
エンジンの音が静かなのに、加速はいいし、80km/hくらいでの巡航も全く問題ない。
燃費も悪くない。
ガソリンを満タンにしても4リットルくらいしか入らないのに、200キロくらい走れてしまう。
しかし、走る楽しみは、ラビットスクーターの方が上だと思う。
すぐに故障したりするので、走っているときもエンジンの音に気を付けていたり、世話の焼けるスクーターなのだけれど、それがイイのである。
で、ウドンタニで借り出したスクーターで遠出をした。

ツアー新商品用に下見をしておきたい場所が2か所あった。
ひとつはノンカーイ県のワンブアデーン。
そしてもうひとつはウドンタニ県でもずっと西側のルーイ県に近いワットパーブーコン。
ぐるりと回ってくると300kmほどの距離になる。
夜行バスから降りてそのままツーリングをするのはちょっと心配だったけど、このチャンスを逃すと、次はなさそうだったので、決行する。

ワンブアトーンはノンカーイ県のターボーに近いところにある沼で、タレーブアデーンと同じように乾期の今は、水面にたくさんのピンク色の睡蓮が群生して咲くらしい。
2年位前からメコン川を挟んでビエンチャンの対岸にあるシーチェンマイへ行くとき、国道沿いにピンクの睡蓮のポスターを掲げた看板を見かけていた。
そして昨今のブンカーン人気で、ツアーで使うブンカーンのホテルが取れにくなってきており、代替でノンカーイの宿泊としているのだけれど、そうするとウドンタニのタレーブアデーンを見に行くには、時間的な余裕が足りなかったり、ノンカーイに泊まった翌朝の早朝に見に行くなど取り回しに無駄が多かった。
そこで、もしノンカーイの沼で群生するピンクの睡蓮を見ることができれば、スケジュールが組みやすくなると考えたわけ。
朝早いウドンタニは今にも雨が降りだしそうな空模様。
そして、さっきも触れたように、やたらと寒い。
5バーツで軍手を買ってはめる。
スピードは風が冷たいので時速60キロ前後で走る。
寒いのでトイレが近くなる。
ガソリンスタンドのトイレに何度も立ち寄る。

ワンブアデーンはわかりにくい場所にあった。
道も細い。
タレーブアデーンのバーンディアムと比較すると、まったくお粗末な船着き場。

船着場
[ワンブアデーンの船乗り場]

ここで営業しているのかと疑ってしまうほどなにもない。
いや、小さな船乗り場はあるが、切符売り場とかない。
そもそも船に乗るのに切符などなくて、そのまま現金払い。
料金は安くて、一人で乗ると100バーツ、二人目からは50バーツ。
船は小さく船頭さんが竿を操るタイプ。
もちろんエンジンもスクリューもない。

桟橋
[4人位まで乗れそうな小舟]

ワンブアデーンはタレーブアデーンと比較すると、とても小さい。
船に乗らなくても岸から睡蓮がピンク色に咲いているのがよく見える。
そして、船は手漕ぎなので、群生する睡蓮の中へ分け入っても、睡蓮を傷めることがない。
この点では、タレーブアデーンのように群生の周囲から眺めるのよりも睡蓮との一体感が感じられる。
しかし、残念なことに天気が悪い。
雲は厚く、薄暗い。

曇天
[雲に覆われて薄暗い]

睡蓮のピンクの花は青空に映えるし、この天気だと水面に華やかさがない。
睡蓮の咲き具合ももう一つのところはあるけれど、これは天気のため印象が割り引かれてしまったためとも思える。
それでもしかし、手漕ぎのボートと言うのは、追加得点になっていると思う。
何と言っても風情がある。
観光資源としては、十分に観光客を満足させられると思うのだけれど、最大の改善点はここの接客態度かもしれない。
無口な船頭さんはともかくとして、船乗り場のスタッフもぶっきら棒で愛想がなかった。
乗り場周辺にはトイレの設備もない。
駐車場もないし、売店もない。
これを素朴と言えばそれまでだけど、

ピンクの睡蓮
[曇天だと花の開き具合もいまひとつ]

ワンブアデーンでボートに乗っている時間は一時間ほどだった。
手漕ぎのボートで、船頭さんも疲れるだろうに、100バーツと言う金額は格安に思える。
タレーブアデーンでも一人だと150バーツで乗れるけど、エンジン付きなのだから比較にならない。

舳先
[手漕ぎなので群生の中へも進んで行ける]

ワンブアデーンを出て、昼近くなるが、一向に気温が暖かくなってこない。
東北タイの乾期は朝晩冷えることはしばしばだけど、日中もこんなに寒いのは珍しいのではないだろうか。
スクーターはターボーからシーチェンマイを過ぎてメコン川沿いに東へ進む。
時刻はもう12時を過ぎている。
昼食にはサムコンと言う町で、ターンタワン(ひまわり)という名の食堂に入る。
ツアーでの昼食でなんどか組み込んだことがあるけれど、実際に自分で食べるのは初めて。
古めかしい木造でオープンエアの食堂。

ターンタワン食堂
[木造でオープンエア]

すぐ隣にはガラス張りでおしゃれなホテルもあったので、ツアーではターンタワンより隣のホテルにあるレストランでアレンジしておくべきだったかなとも思えたりした。
しかし、ターンタワンのローカルムードも捨てがたいものがある。
メコン川に面して、自然の中で食事をしているイメージがある。
月曜日で肌寒い天気ということもあってか、私以外にお客さんは誰も入っていなかった。
もともと西洋人のツアー客好みの店だなと思っていたけれど、トイレに立ったらば調理場の横の壁に英語で"Best Quality Restaurant in Nong Khai"と書かれていた。
こんなこと書くこと自体が、西洋人向けに感じさせてしまうのだろうけど、西洋風のメニューも多少はあったが、中心はタイ料理。
中でもメニューのお勧めにはメコンで捕れた魚の料理が並んでいた。

リバーサイド
[天気がよければ景色ももっと良いはず]

私の注文したのはカイヨーマー(ピータン)のガパオライス。
これは、なかなかしっかりした味付けがされており、美味しかった。
値段は、町の簡易食堂よりちょっと高かったけれど、満足できるものだった。

ピータンのガパオライス
[ピータンのガパオライス]

サムコンからメコン川と離れて南に下る。
ワットパーブーコンまでは田舎道。
それでも一応は国道ということになっている。
タイには県道いう道路はないのだろうか?
そうとうな田舎道にも三桁や四桁の国道番号が振られている。

午後になっても寒さは変わらない。
しかし、ここまで200キロ近く走ってきて、睡眠不足と疲労と寒さで、スクーターを運転するのが辛くなってきた。
危ないのは居眠り運転、
単調な田舎道を走っているだけなので、しばしば睡魔も感じる。
走っている途中、スロットルを回している手が緩んで、スピードが落ちてくるとハッとする。
たぶん一瞬居眠りしそうになったのだろう。
その瞬間は目が覚めるが、またしばらくたつと、ハッとすることの繰り返し。

やがてワットパーブーコンが近付くと、道は急な上り坂となった。
エンジンがパワフルなのでグイグイと登っていってくれる。
ラビットスクーターたったらギアをローに落としても、エンジンが喘ぎそうだ。
ワットパーブーコンは天空の寺院と呼ばれ、山の上に登ったところにあるエメラルドグリーンの屋根が美しい寺とされている。
なので、私は参道に続く長い階段を昇りつめてようやくたどり着けるようなお寺をイメージしていたけれど、舗装された道路は山の上にあるお寺の正面まで続いていた。
こうして難なく登れてしまうと、日本人的には今一つありがたみが薄くなってしまう。

駐車場
[天空の寺も車で登れてしまう]

境内に入る前にはコロナのワクチン接種の確認などの手続きをさせられる。
随分と厳格にチェックしているようだけれど、なんか形式だけのような感じもする。
すでにチェックを終えて、境内に入ってもあちこちにワクチン接種に関する立て看板があって、少しうるさいくらい。

ワクチンの看板
[ワクチンの看板が少し目障り]

この寺も観光名所として人気が高いそうで、タイ政府観光局の選んだタイで最も美しい寺10選に選ばれたとか、イサーンで最も美しい寺だとか言われているけれど、しかし、やっぱり曇天のためか、美しさが半減してしまっていた。
ここご自慢のエメラルドグリーンの屋根も、青空の下で眺めてこそなんだろうと思う。

曇り空
[終日曇り模様]

お寺の大きな礼拝堂の中には、イタリア産の大理石で作られたという巨大な涅槃仏が安置されていた。
この礼拝堂の入り口側から涅槃仏の顔が見えるような設計になっているせいか、礼拝堂の入り口は、礼拝堂全体の中心よりも、かなり左側に寄っている。
そのため、礼拝堂は左右のバランスがとれていない。
その点では同じイタリアの大理石を使った寺院のワットベンヂャマボピットの方がデザイン的な美しさを感じる。

入り口は左寄り
[ちょっとアンシンメトリカル]

お寺の駐車場にいた係員に、このお寺のことを聞いたのだけれど、ここの建設が始まったのは今から30年位まえで、今の姿が完成したのは数年前のことだそうだ。
もともと先代の9世プミポン国王のために作られたようなのだけれど、同じ時期に作られていてインスタスポットとして人気の高いワットパーソンゲーオのような新興宗教(宗派)的なものではないようで、仏像の装飾などはシンブルな印象がある。
きっと週末で天気が良ければたくさんの観光客が来ていることだろうけれど、月曜の曇天で参拝者は多くない。
それでもフォトジェニック張りにポーズを決めて写真を撮っている人の姿は散見された。

入り口から眺めた涅槃仏
[入り口から眺めた涅槃仏]

巨大な大理石の涅槃仏そのものには大して感銘を受けなかった。
大理石のヌメリとした表面は、美肌ではあっても、足裏に曼荼羅が彫られているわけでもなく、面白みに欠けている。

大理石の涅槃仏
[大きさは20メートルとのこと]

むしろ面白かったのは、この涅槃仏の土台を取り囲む銅板プレートのレリーフ。
釈迦の生涯や教えのようなもののシーンを見せてくれているのだけれど、その中で一番私の興味を引いたのが、涅槃仏の後ろ側にあったプレートで、棺桶に入った釈迦のレリーフ。
この構図がピサヌロークのワッヤイにある棺桶仏とそっくりであった。
棺桶の端から二本の足首がニョッキリと飛び出している。
その足に向って釈迦の弟子が手を合わせている。
ただ、ピサヌロークのと違う点は、足先が右側に出ていること。
ピサヌローク、ワットヤイの棺桶仏は足が左である。
私の俄か覚えでは、釈迦は入滅直前は頭が左で、足が右と覚えている。
そして、死後は逆向きになったと聞いた気がする。

棺桶に入った姿
[棺桶から足が飛び出してレリーフ]

ピサヌロークの棺桶仏
[こちらはピサヌロークの棺桶仏]

このワットパーブーコンには仏塔もある。
礼拝堂の裏側が展望台のようになっており、そこからチラリと下の方に金色の仏塔が見える。
しかし、何かの事情で仏塔への道は通行止めになっていた。
そして、涅槃仏のある礼拝堂の脇にやはり大理石のルークニミットが置かれていた。
通常、ルークニミットには参拝者が金箔を貼り付けていくものだけれど、ここのルークニミットには金箔がない。
色大理石そのままの姿で置かれている。

ルークミニット?
[ルークニミットでないとしたら、この球はなんだろう]

境内のパビリオンで寺院の関係物などを販売している女性に、あの丸い球はルークニミットではないのかと確認したが、要領を得なかった。
このワットパーブーコンにはすでにウボーソットと呼ばれる本堂はあるそうで、ルークニミットを展示しておく必要はないはずなので、これはただのオブジェなのかもしれない。
そのウボーソットも、山のずっと下の方にあるようなのだけれど、一般の観光客が立ち入ることはできないのかもしれない。
この寺はもともと瞑想など僧侶が修行する場所で、一般に開放されているのは、山の上の礼拝堂周辺だけなのかもしれない。

緑の山並み
[よく見れば、緑の中に金色をした仏塔の先端が見える]

ワットパーブーコンから下山して、麓の村のコンビニに立ち寄る。
こんな山奥の山村にもコンビニがあるのだからタイのコンビニ普及率は日本の数倍あるのではないだろうか?
そのコンビニで空腹ではないけれどカップ麺を買って食べる。
寒いからなんか温まるものでもほしいと思ったのである。
ホットコーヒーが眠気覚ましにもなり、良さそうなのだけれど、ここのコンビニにはインスタントコーヒーしかない。
日本なら缶コーヒーも保温器に入って熱いのが飲めるけど、タイの缶コーヒーはみんな冷蔵庫に入っている。
インスタントコーヒーなんか飲まないわけでもないけど、インスタントコーヒーよりもカップ麺の方が安かったので、ボリュームの点からもカップ麺の方が温まりそうと思えてカップ麺にしたまで。

このスクーター、ガソリンの残量メーターがどうしたわけか、半分より下を指すと、それから急激にメーターの針の下がり方が早くなる。
さっきまでまだ燃料は半分あるから、余裕だと思っていたのに、あっという間に点滅モード。
ガソリンを補給したいと思ったけれど、元はガソリンスタンドだったと思える廃墟ばかりが通り過ぎるは集落ごとにあるだけ。
営業しているスタンドがなかなか見つからない。
集落の雑貨屋に飛び込めば、酒の空き瓶に詰めたガソリンを売っていそうだけれど、借り物のスクーターとはいえ、そんなものはあんまり入れたくはない。
いつガス欠になるかとヒヤヒヤしながら走っているうちにようやく廃墟寸前のスタンドが営業していた。
街のスタンドのように石油元売り系列とは関係のないスタンド、つまりノンブランドのガソリンなので品質が心配だけれど、値段は町中のスタンドよりもずっと高い。
領収書も出なかった。

ガソリンを補給して、あとは一路ウドンタニへ戻るだけ。
結局、一日中雨こそ降らなかったけれど、曇天で肌寒く、日没前にスクーターを返却して、いつもウドンタニで宿泊している定宿へ。
熱いシャワーを浴びて身体を温めたかったけれど、温水器のパワー不足がシャワーは温い湯しか出なかった。

夕食には少し歩いてイサーン鍋ともいえるチムチュムを食べる。
これはタイスキと違って、土鍋そのものが一人鍋くらいのサイズなので、一人で食べるのに都合が良い。
寒い日には、やっぱり鍋が一番。

チムチュム
[ここのチムチュムは安いのも気に入っている]

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毎週のウドンタニ通い
今年になって初めてブログを書き始めている。
今日はもう2月13日で、1月はとうとうブログに穴を開けてしまった。

初日の出
[元旦からツアーで、カオコーにて初日の出を拝む]

昨年からずっと忙しくしており、書いている時間もほとんどなかっただけではなく、
書くということに対する気力がなくなっていた。
忙しかったのは確かで、仕事は休みも取らずに飛び回っていた。
週末はずっとツアーが入っていたし、年末年始や大きな団体も抱えていた。
1月になってからも、週末は毎週ウドニタニへ行っていた。
金曜の夜の夜行列車で出かけて、月曜の朝に戻ってくる。

プーロムローのサクラ
[昨年末から気を揉んでいたサクラ、素晴らしい花見になった]

ブログで書こうと思えば、いろんなことがたくさんあったので、いくらでも書けたはずだった。
昨日は、2月12日土曜日、連続していた週末のツアーも途切れて、何か月ぶりかで休みが取れた。
この日は部屋の掃除をした。
もう長いこと掃除をしてきておらず、床にはビニール袋が散乱し、ほこりも溜まっている。
去年10月にピサヌロークから撤退してきたときの荷物も段ボール箱に入ったまま、床に置かれている。
掃除をしようと腰を上げるまでに、何から手を付けていいのかわからず、しばし呆然としてしまう。

まずは散らかっているビニール袋の回収から初めて、床のほうき掛け。
アパートの近くにセメント工場があるからか、埃だけではなく、砂埃のようなものも多い。
ほんとうは床を雑巾がけでもしたいところだけれど、それはまた次回としてしまう。
クリスマスツリーも飾りっぱなしだったものを仕舞い込む。
ツリーの飾りで雪に見立てた綿はすっかり黒ずんで、東京の道端に残った雪のようになっている。

下駄箱の中にはたくさんの靴が入っている。
また履く機会もあるのではないかと思って、履き古した革靴などを放り込んであったのだけれど、
これらも処分してしまうことにする。
私は捨てるということが苦手で、ついつい貯め込んでしまう。
いつかまた使う機会があるのではないかなどと考えているだけではなく、
捨てるという行為に、心がとても痛んでしまう。
生き物でも、モノでもおんなじ。

今回処分したものに、タオルケットもある。
タオルケットをシーツ代わりにして、寝ているのだけれど、もうビリビリに破れてしまっている。
洗濯機で洗うと、さらに破れてきてしまうので、もう長いこと洗濯もしていない。
埃の原因にもなっているけれど、やっぱり捨てられずに敷き続けていた。
これにはネコとの思い出もあるということも原因している。
そのタオルケットもきれいに折りたたんで処分することにした。

毎週末、ウドンタニへ行っていたけれど、ウドンタニでの定宿はV1ルームと言うところで、
ここのオーナーはネコ好きで、黒いメス猫を飼っている。
この黒いネコが、私のネコによく似ている。
私のネコよりも一回り小さいのだけれど、
背中の毛の一部に白いものが混ざっているのもおんなじ。
もともとは白い毛などなかったのだけれど、薬疹により白くなったのだそうだ。
そんな経緯も私のネコと同じ。
このネコ、昨年は車とぶつかって、獣医通いをしていたそうで、そのときの薬が白い毛の原因となったそうだ。
ネコはその事故以来、少し性格的に警戒心が強くなってしまったそうで、
私が近付くと、スーッと逃げるようになってしまった。
しかし、毎週通っているうちに、膝の上でもじっとしていてくれるようになってきた。

V1ルームのネコ
[このネコにあえるだけで、この宿に泊まる価値がある]

ウドンタニ以外にもチェンライへ出張した。
チェンライもウドンタニも食堂の値段が高いようだ。
50バーツ以下で食べられるものがほとんどない。
タームサンと呼ばれる簡易食堂でも、汁かけ飯でも、クイティアオの屋台までも、みんな最低で50バーツ。
バンコクでの食堂の水準がどんなものなのか、わかっていないので一概には言えないけれど、
少なくてもピサヌロークで同種のものを食べるのと比べると5割以上高く感じる。
これはピサヌロークの食べ物の価格水準が安いだけということなのかもしれない。
ピサヌロークはそれでいて、価格だけではなく、味の面でも上を行っている。

ブンカーンの夜明け
[このところブーンカーンが異常な人気]

ウドンタニの場合、食堂の絶対数も少ない気がする。
食堂もイサーン料理の店の比率が高いのは当然としても、
肉をあまり食べたくない私にはあんまり食べ物の選択肢がないのもちょっと困った。
道端の屋台も肉の串焼き、炙り焼きが多く、クイティアオのスープも豚の血が入って黒いものが主流のようだ。
もち米のカオニャオやソムタムは嫌いではないけれど、そればかりが続けて食べるわけにもいかない。
そんななか、ウドンタニの朝食で見つけたものに、ベトナム風のサンドウィッチがある。
コッペパンに似た形のフランスパンにベトナムソーセージなどが挟んである。
フランスパンと言っても、皮がパリパリに固いわけではなく、パリパリ感は少しはあるけれど、
タイ人好みにちょっとフニャリともしている。
ラオスあたりだと、ハーブ類をはじめとした野菜類もふんだんに挟み込んでくれるが、
ここのは野菜類は入っていない。
現代のタイ人は野菜嫌いが多いと思う。
一膳飯屋でも野菜を残す人が多い。
子供に野菜を食べる習慣をつけさせようとしている家庭もあんまりないのではないだろうか。
子供たちに野菜嫌いは顕著なようで、
レストランでツアー客の子供さんに何を食べさせるかで店の人に質問したことがある。
子供向けにはどんなメニューがあるかと、
そうしたら答えとして、フライドチキン(ガイトート)やコームーヤーンと呼ばれる豚の炙り肉を提示された。
タイの子供は肥満体が日本の子供より比率が高いようだ。

チムチュム鍋
[チムチュム]

ウドンタニで買ったものに、チムチュムのタレがある。
昨年ブリラムへ行ったときに食べたチムチュムがやたらに美味しかったので、同じイサーンだからとウドンタニでもチムチュムを食べたのだけれど、チムチュムとは名ばかりで、タレがタイスキ用だったり、タイの人たちがシーフードソースと呼んでいる唐辛子とニンニクのタレしか用意していなかったりする。
チムチュムのタレを用意している店もあったけれど、ブリラムで食べたものとは、まったく味が違う。
そこで市場へ行って、チムチュムのタレを買ってみた。
ペットボトル入りで90バーツと安くなかった。
このタレを使って先週初めて鍋を作った。
バンコク、クロントイ市場で野菜やハーブ類を買いそろえた。
野菜だけではなく、ルークチンプラーというツミレやトーフープラーというはんぺんのようなもの、冷凍庫に入っていたプラードーリーという大型のナマズの切り身なども鍋に入れて食べた。
旨かった。
ブリラムで食べた味には及ばなかったけれど、カーオクアと呼ばれる砕いた米を乾煎りしたものなどをタレに混ぜて食べると、いくらでも食べれてしまいそうだ。
本当は素焼きの鍋を七輪にかけて食べたいところだけど、アパートの部屋でそれは無理なので、電磁鍋だったが、あんまりに旨いので、ついつい食べ過ぎて、苦しくなってしまった。
なお、野菜嫌いの続きになるが、ウドンタニのあるチムチュム屋に入ったとき、隣のテーブルで同じく鍋を突いていた女性二人組、セットに含まれる野菜やハーブ類はすっかり残して、肉類だけを食べていた。
タイ女性も美容とかには異常なほど関心が高いようだけど、野菜嫌いそのままのようだ。

ウドンタニとの往復には夜行列車ばかりを使っていたわけではなく、昼の時間帯のバスも二度ほど利用した。

二等寝台
[週に二晩はこの寝台車を利用]

これはウドンタニでの仕事が早めに終わって、夜の汽車まで待つ時間がもったいなかったから。
飛行機なら快適なのはわかっているけれど、これはお金がもったいないのではなから選択肢に入っていない。
以前なら昼間の時間帯でもウドンタニからバンコクへ向かうツアーバスが頻繁に走っていたはずなのだけれど、
コロナの影響でそうなったのか、いまはバンコク行きのバスは夜行便しかないようだ。
唯一2等の急行バスが昼の時間もバンコク行きを走らせていたので、それを利用した。
運賃も385バーツと安かった。
しかし、ツアーバスなら7時間ほどの所要が、この2等急行バスは13時間もかかった。
お昼に乗ったバスが、バンコクに着いたら日付が変わっていた。
急行バスは、国道沿いのバスターミナルに立ち寄り、お客を拾いながら走ることも関係している。
ウドンタニを出発するときは半分くらいの乗車率だったものが、コンケーンあたりでは、ほぼ満席になってしまう。
ナコンラチャシマでたくさんの人が下車したけれど、しかしまた同じだけの人が乗り込んできて満席となる。
快適ではないけれど、不愉快でもない。
なんとなくバス旅らしい情緒があった。

急行バス
[ウドンタニからバンコクへの二等バス]

しかし、ウドンタニからバンコクへの国道そのものは、大型貨物車が多く、信号も多いし、自分で車を運転してこようと言う気にはならない。

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| 日常 | 12:46 PM | comments (0) | trackback (0) |
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