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ラビットで花見が実現
3月下旬にもまた一時帰国。
住宅ローンの一部繰り上げ返済の期日が3月27日(月)であったこともあるのだけれど、東京でサクラを見てきたいという希望もあった。
ここ何年か、東京でのサクラの開花は年々早まっているそうで、3月下旬には満開となり、4月には散ってしまうらしい。
以前の記憶だと、サクラが咲くのは入学式のころだったと思っていたけれど、最近は卒業式の花らしい。

サクラ
[このクロネコ、研修生が誕生日にくれたもの]

これも特別な理由はないのだけれど、今回の一時帰国は奮発してビジネスクラスで飛行機を予約した。
ビジネスクラスと言っても、利用するのはいつもの中華航空なので、大騒ぎするほど高額と言うわけではなかった。

それでも結果としては「猫に小判」のようなモノで、身分不相応なことをすべきではないということがよく解った。

猫に小判
[身分不相応で搭乗拒否されても不思議でない]

とりわけ機内食では失敗をした。
せっかくの料理も、飛行機に乗る前にいつもの習慣で、さんざんラウンジで飲食してしまったためほとんど箸をつけられなかった。

以前なら、胃袋の拡張機能に自信があったので、いくらでも食べられたし、アルコールさえ含有されていればいくらで飲めたものが、今回、特に帰りは台北からバンコクへのフライトではサラダしか食べられなかったし、ビールもグラスに半分しか飲めなかった。

和食メニュー
[最初の機内食は完食できた]

なお、その機内食も「植物由来のメニュー」とかを事前に注文しており、ミシュラン・グリーンなんとかというレストランのものらしいのだけれど、特別美味しいとは感じなかった。
空腹でないことも原因だけれど、ビーガンとか言われる料理、肉の代わりに野菜や穀物を使った料理と言うことになっているのだけれど、そもそもそのあたりが満足度を高められなかった原因かもしれない。
タイでもギンヂェーと呼ばれる精進料理は肉を使っていないので、私も好んでよく食べている。
普段からあんまり肉を食べたいと思っていないので、肉の入らないギンジェーは安心して食べられる。
タイのギンジェーは中国人の影響を受けたもので、中国式に肉に見立てて豆腐などを加工したものを使っていることが多い。
見た目は肉や魚そっくりなんてものがたくさんある。
味もなんとなく似せてあるようだ。
しかし、それらはあくまでも肉の代わりの代用品で、肉の代わりに過ぎない。
その点で、日本の精進料理は、肉の代用品と言った発想ではなく、肉以外の食材の美味しさを追求していることで優れていると思う。
最近はやりのビーガンとかは、もともと肉食人種の西洋人の発想から生まれているから代用品の域を抜け出せないのではないかと思う。

ビーガン機内食
[白身魚のフライに見せかけてあるけど、中身は湯葉に似ていた]

3月25日の夜に東京へ入り、28日の飛行機で東京を離れたので、実質
中2日の滞在。
今回は銀行の手続き以外にサクラを楽しみたかったのだけれど、滞在中の天気はあまりよくなかった。
ほとんど毎日雨模様。

ラビットスクーターの補修も雨が降っては作業ができないので、雨が止んだタイミングで行う。
その補修で、今回の作業のメインと考えていたのがキャブレターの補修だったのだけれど、ちょっとした手違いで注文していたガスケット類が届いていなかった。
26日の夜には郵便速達で届いたのだけれど、それまではキャブレターを分解して石油で部品の一つ一つを洗浄し、細かな穴にスポイトで石油を流し込んで、目詰まりを除去したりした。

サクラの方は、自宅前に大きなサクラの老木があり満開に近いくらいに花を咲かせているが、下から眺めても雨雲の下だとあんまり色的に映えない。
やっぱり青空の下で咲いているのが見たかった。
小雨降る中、傘をさして自転車で小平霊園へ墓参りにも行ったけれど、こちらもサクラは咲いていても何だか寂しげ。

サクラ
[児童公園がサクラ色になっている]

毎度、一時帰国のたびに色々とドジを踏んでいるのだけれど、今回も2つほどドジをしてしまった。

一つはタイから履いてきた靴の底に穴が開いていたこと。
これは、以前はいていた靴で、穴が開いたので買い替えたのだけれど、間違ってアパートの部屋を出るとき、古い方の靴を履いてきてしまった。

穴の開いた靴
[靴底に穴が開いていると雨の日は辛い]

2つ目はラビットスクーターのカギを忘れてきたこと。
たぶんこれは前回の一時帰国の時、木彫りのキツネのキーホルダーにつけたラビットスクーターのカギをズボンのポケットに入れて、何かのはずみでキーホルダーからカギが外れて、カギだけがズボンのポケット奥に残っていた。
タイへ戻ってズボンのポケットに何やら古いカギがあるのに気が付いたのだけれど、その時はそのカギがラビットのカギだったことまでは頭が回らず、何か南京錠かなんかの古カギだろうと思って、その辺に放り投げておいた。

それが今回東京に戻ってラビットの補修をしようとカギを探したらば、カギのとれたキツネのキーホルダーしか出てこなかった。

結局、キーを回してラビットスクーターの電源を入れることは諦め、配線をいじくって、スイッチのオンオフ部分を直結してしのぐことにした。

27日、天気は少し回復して、雨は上がった。
ただし、空一面にどんよりと雨雲が広がっていて、太陽も青空も拝めないような天気。
それでも、ラビットの補修をするにはあまり問題にならず、早速ガスケットやパッキンなどを交換したキャブレターをラビットに装着する。
スパークプラグも新しいものに交換して、スターターボタンを押し、キックペダルを踏み込んだりしてみたら、意外とあっさりとエンジンが始動してくれた。
先月までと違い、回り始めたエンジンがすぐに停止してしまったり、アフターファイアが起きたりすることもなく、安定して回ってくれている。
ちょっとだけスローの調整をしてやっただけで、ポンポンポンと快調に回り続けている。
こうなると早速乗りたくなってしまう。
ほんとうはまだ乗り回したりするよりも先に車体の整備とかやるべきことはたくさんあるのだけれど、とりあえずは動くということで、それらは後回しにして、近所を走り回ってみる。
はじめはローギアだけで、ゆっくりと15分くらい走り回る。
うん、スロットルを回せばちゃんと前へ進む。
ブレーキを踏めば止まる。
あたり前のことだけど、やたらとうれしい。
次はギアをセカンドまで上げる。
ギアチェンジもできている。
サードまで上げると、スピードも出る。
いまのところ不具合は感じられない。

もう少し乗り回しができるようにとガソリンスタンドで給油をする。
前回までは、まるでガス欠のようにガソリンスタンドまで鉄の車体で重たいラビットを押して行き、給油後も押して帰るというみじめな姿だったのだけど、今回はスイーっとガソリンスタンドまで乗り付けて、給油することができた。
ガソリンを入れて足が伸びたので、団地内のサクラ並木があるところまで走ってみる。
青空ではないけれど、ほぼ満開のサクラ。
この団地ができて50年以上が過ぎている。
当時はまだ若かったサクラの木も、すっかり大きくなり貫禄十分な大木となっている。

サクラ並木
[ラビットでサクラの花見ができてうれしい]

更に足を延ばしてトトロの実写ロケができそうな古い農家の残る地区まで行ってみる。
こんな風景の中をラビットスクーターで走ると1960年代にタイムスリップしたような気分になってくる。

柳窪
[市内にはまだこんな風景が残っている]

市役所通りの道を走っていたら、通り沿いに近くの畑で取れた野菜の直売所があった。
ちょうどキャベツや大根が欲しいと思っていたので立ち寄ったところ、この直売所をやっている男性から声をかけられた。
彼は古い車やバイクが好きなのだそうだ。
私のラビットを見て、とても興味津々らしい。
それから少しの間ラビット談義をする。
そして、もし本当に欲しいようなら、次回もう一台あるラビットスクーターを譲りましょうかと言うところまで話が進んだ。
もう一台のラビットは、3年前にエンジンの試し掛けをしたら暴走してしまったトラブルがあり、たぶん原因は私のキャブレター調整ミスだったとは思うけれど、それ以来ずっと放置してきたので、動くようになるかわからず、半分部品取り用にしようかくらいに考えていた。
それに、ラビットを2台所有維持していくだけの余裕もなくなっいて、どんどん朽ちらせてしまっている。
もし、だれかが大事にしてくれるのならもそれも良いかと思った。
次回の一時帰国がいつになるかわからないけれど、もしその時にまだ興味があるのなら、見てもらおうかと考えた。

午後になって小金井公園へ足を運んでみる。
ここはサクラの名所としても有名。
広い緑地にたくさんのサクラの木が植えられている。

小金井公園
[都内でも有数のサクラの名所]

園内は月曜日と言うのにサクラ見物や行楽に来ている人たちがたくさんいた。
子供たちはたぶんもう春休みだから、遊びに来ていても不思議はないけれど、家族連れが目立つのはどうしてなんだろう。
在宅勤務が一般化して、日本の大人も自由な時間が増えたのだろうか。

花見のグループ
[まだ少し肌寒いのでテントを張って花見をしているグループ]

満開のサクラは生命力にあふれているけど、やっぱり青空が見えないのと、どんよりとして薄暗いから、サクラの色が綺麗に映えてこない。
そんな中で、枝垂桜は比較的曇り空でもきれいに見えるような気がした。
もともと細い枝が枝垂れていて、柳のようになよっとしている感じが昔の芸者さんのようなイメージだし、花の色も桃色が少し濃い目なものだから、薄暗くても色気がある。

枝垂桜
[枝垂桜は陽気なソメイヨシノと対照的]

28日、また朝から小雨が降っている。
もう少しラビットの調子を確認してみたいと思っていたけれど、小雨の中小平霊園まで往復するのがやっとだった。
あんまり雨の中を走るのも良くないし、それと昨日と比べるとエンジンのパワーが落ちているのが感じられる。
ほんとうに、古いラビットスクーターは気まぐれで、お天気屋だと思う。
だからこそ、愛着もわいてくるのではある。
最近のバイクや車は電子部品が多く、電子部品の耐用年数が過ぎたら、もう手の施しようもなくなってしまうのと比べ、ラビットには電子部品など全くないので、部品が壊れても修理が効く。
修理ができるうちは、修理し続けてやりたくなってくる。

小平霊園のサクラ
[小平霊園のサクラ、今回ラビットには乗れたし、サクラも見れたし、奮発した甲斐があったかも]

午後になって雨が上がったけれど、もう空港へ向かう時間。
帰りの便は、いままでと比べて接続が良くなり、台北の空港で一泊せず、そのまま乗り継げるようになった。
しかし、乗り継ぎ便が遅れて、バンコクのアパートに到着したのは午前3時になっていた。

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| 日常 | 03:44 PM | comments (0) | trackback (0) |

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